かなり前の記事になりますが、各時代における推されるヒロインについて連載形式で執筆したことがありますが、ふと思ったのがそもそも「ヒロインとは?」と言うのを語っていなかったと思いたち、今回テーマの規模としては大きいですがヒロインについて語ってみました。
ヒロインとは
ヒロインとは、ギリシャ語の「hêrôḯnê」という単語が語源になっており、「hero(ヒーロー)」の女性形にあたります。
「半神の女性」「勇敢な女性」「女性の英雄」と言った意味を持ちます。
このように本来のヒロインとは英雄的な立ち位置かと思いますが、フィクションにおいては必ずしも女性主人公と言う立ち位置とは限らず、か弱く男性主人公に助けられたりするケースもあるかと思います。
しかしながら物語の中心的な存在であることは間違いなく、様々な事件の中心人物にあたります。
時代の変化によるヒロイン像の変化
古典的な作品だと男性が主人公であるケースが多いこともあり、男性主人公の補佐役であったり、準主人公であったり、恋人的な立ち位置が多かったかと思います。
その為、どこか一歩引いた感じであったり、男性主人公の良き理解者であったり、悪役に攫われるポジションが多かったです。
少女漫画では本来のヒロインの語源に近しく、女性主人公で力強く勇敢な作品が多いかと思います。
最近の傾向としては女性が主人公となって様々な困難と立ち向かったり、破茶滅茶な性格から男性主人公を振り回したり、日々の日常生活をほのぼのと過ごす女性主人公であったり、ヒロイン像は多種多様になっています。
ヒロインの定義
現代におけるヒロインの定義はかなり難しいです。
一つ言えることは、様々な重要な出来事に対して中心人物的な立ち位置で、かつ可愛いまたは可憐な存在であることかと思います。
そう、この「可愛い」の部分は決して女性であるとは限らないのです。
最近は「男の娘」のブームもあり、男子力(ヒロイン)なんて言葉もあり、本来女性のポジションであったヒロイン的な要素を男性が賄っているケースも多々あります。
男子力(ヒロイン)については以前「男の娘」の記事を書いているので、是非こちらも見てくださいね。
ちなみに男子力(ヒロイン)の対義語としては、女子力(物理)という言葉もあります。
更には最近では可愛さも、力強さも、可憐さも、恋人役さえも全て賄ってしまうようなハイブリット形の作品もあったりしますね。
女子力(物理)についてはいつか記事にしてみたいですね。
本記事で語るヒロインについて
今回前編と後編で分けるという話をしましたが、今回前編についてはヒロインの中でも「メインヒロイン」であったり、ヒロインの傾向について語りたいと思います。
後編ではヒロインの種類について語りたいと思います。
ヒロインの傾向について
お姫様タイプ
90年代以前の古典的な作品に多かったと思いますが、何らかの悪の組織に攫われ、主人公が助けることを目的としたタイプのヒロインになります。
これは中世ヨーロッパで発展した騎士道物語から続くものであり、ラストのエンディングに登場する恋人関係が約束されたヒロインであることが多かったかと思います。
スーパーマリオのピーチ姫、魔界村のプリンセス、高橋名人の冒険島のティナが代表的かと思います。
今から見ると最も役立たずと辛辣なコメントが寄せられることがありますね(笑
最近ではこのタイプのヒロインは減ったかと思いますが、ソードアート・オンラインのアスナのように普段は共に戦う相棒ですが、特定のシナリオにおいては助けられるヒロインに転換するケースはあるかと思います。
主役タイプ
かつては少女漫画に多かったですが、最近では男性向けでもかなり増えたかと思いますが、主に物語の主人公として登場するタイプのヒロインになります。
勿論、主人公でなくとも主人公並みに引っ張るタイプも主役タイプで良いかと思います。
主人公になったらヒロインじゃないじゃん!的な感じで言われることもあるため、この辺りは賛否が分かれるところかと思います。
普段は男性主人公が存在していて、スピンオフ作品でヒロイン目線として描かれることもありますね。
主役タイプのヒロインは、ほぼ全員身体的もしくは精神的に強いキャラが多いかと思います。
代表作は風の谷のナウシカのナウシカ、リボンの騎士のサファイア、約束のネバーランドのエマあたりになります。
相棒・ツッコミタイプ
主人公の背中を預けられるタイプのヒロインですね。
最近の作品だとソードアート・オンラインのアスナで、古い作品になるとシティハンターの槇村 香あたりになります。
恋心に気づく前は悪友だったり秘書的なポジションですが、まぁ実質嫁ですよね。
主人公の暴走を止める役回りも担ったりしていたり、ギャグ要素でも使われることがあるかと思います。
単体だとあまり映えないこともありますが、主人公が破天荒であればあるほど映えてくるまさに夫婦と言った感じでしょうか。
恋人タイプ
こちらは多くがラブコメになるかと思いますが、90年代中期から流行ったギャルゲーなどでよく見られるヒロインに恋愛要素を盛り込んだタイプですね。
参考までに「ギャルゲーの歴史」を見て頂けると幸いです。
ちなみに恋人になるのは、他のタイプとハイブリットで使用されるため、ここではあくまでも恋愛を中心軸とした作品やヒロイン像と思っていただければ幸いです。
代表キャラとしては「ときめきメモリアル」の藤崎詩織、かぐや様は告らせたいの四宮かぐや、冴えない彼女の育てかたの加藤恵辺りかと思います。
こちらは作品数が多すぎて、代表的と言いましたが、代表格をあげるのは難しいですね。
恋人タイプ(押しかけ女房編)
恋人タイプは実は作品数が多すぎることもあり、もう少し細分化したものの一つとして押しかけ女房タイプがあげられます。
何の脈絡もなく突如登場するものから、実はずっと昔に救われた恩返し的なものから押しかけるものなど多種多様かと思います。
必ずしも人間だけとは限らず、時として宇宙人であることもあります。
性格はほぼ100%押しが強いタイプで、作風も主人公とヒロインの関係でヤキモキするような展開は無いため、ストレス無く見れる事が多いかと思います。
代表作としてはうる星やつらのラムちゃんや、這いよれ! ニャル子さんのニャル子あたりになります。
恋人タイプ(破天荒編)
これはもういわゆる涼宮ハルヒのハルヒみたいなタイプです。
まぁニャル子もどこかしらそれに近しいものを感じますが、主人公はいるもののヒロインのほうが行動の鍵を握っている状態になります。
この手の作品の主人公の傾向としては、どこか冷静でヒロインの補佐に回ることがあり、ヒロインの破天荒ぶりに疲弊しつつも何だかんだで面倒を見ることが多いかと思います。
相棒・ツッコミタイプの逆バージョンと言ったところでしょうか。
如何でしたでしょうか?
今回前編は「メインヒロイン」を主軸に説明しましたが、次回は「メインヒロイン」以外のヒロインについても語りたいと思います。
それにしてもテーマが大きい記事を書くと、何か書きそびれていることがないか不安になりますね(笑
まぁ大抵後から、「あぁこの事も触れておけば良かった!」って後悔するんですよねー・・・
皆様が好きなメインヒロインは誰でしょうか?
良かったらコメント欄か、Twitterのりプ欄で教えて下さいね。
ご清覧ありがとうございました。
後編はこちら: