こんばんわ
萌えログ管理人のらすくです。
現在「ウチはもう延期できない。」を絶賛プレイ中です。
未来、花梨、愛ルートを終えてあと2キャラですね。
この作品はエロゲメーカーの裏側を垣間見れて面白いですね。
さて、今回の記事はエロゲが発売されずに立ち消えてしまった作品をいくつか紹介しつつ、何かと発売延期が多いエロゲー業界についてのテーマになります。
様々な事情により発売されること無く消え去ってしまったエロゲや、延期される理由やリスク、潰れるメーカーについて語ってみたいと思います。
超忙しい人向けの3行記事
今回は無しだよー
末期、少女病 Lyrical pop World's end
まず一本目はちょっと重めの「末期、少女病 Lyrical pop World's end」の紹介をします。
今はなき「ソフトハウス公爵(デューク)」の二作目として販売するはずの幻のソフトですね。
「ソフトハウス公爵(デューク)」と言えば、一作目である妄想心理ノベル「ジサツのための101の方法」がプレミアがついて、現在手に入れようとすると7~8万ほどするため、ブランド名は知っている人もいるのでしょうか?
と少し話題がそれましたが「末期、少女病 Lyrical pop World's end」は、2010年8月までは鋭意制作中とTwitterで公表しておりましたが、内部でかなりのいざこざがあったようで、立ち消えてしまいましたね。
代表の伊藤彰浩が2011年に完成済みの作品の権利を500万で取得するものの、ライターである山田おろち氏に無報酬で大幅加筆依頼し、資金切れを補填するためサントラ3枚発売するものの資金集めに失敗。
その後、山田おろち氏借金返済を放棄し、更には絵描きのみさくらなんこつ氏の未払いが発生し、自宅に取り立てに来られた際に「暴行を受けてかつあげされた」と告発(真偽は不明)。
権利取得の際、ビジュアルアーツより1500万ほど借り受けていたが、馬場社長に炎上を隠そうとするもののバレてしまい、丸坊主にした姿をTwitterにアップしていましたね。
その後は自殺を匂わすツイートを最後に行方が分からなくなり、2017年5月27日に開催された細井聡司25周年記念イベント「聡司ちゃんと愉快なボーカリスト達」にて、数年前に亡くなったことが公表された次第になります。
同級生3
二本目は、今は亡きエルフの同級生シリーズ三作目の同級生3を紹介します。
エルフというブランド名はエロゲユーザーなら一度はその名を聞いたことがあるかと思います。
同級生や下級生はよく知られているかと思いますが、実は同級生は3作目が本当は予定されておりました。
しかしながら、エルフは売上利益こそは順風満帆ではありましたが、内部の体制は中々ひどいものだったようで、多くのスタッフが抜けて独立し、この同級生3も日の目を見ること無く消え去っていきました。
全盛期はスクウェアの売上に並ぶ勢いまで成長しておりましたが、経営方針が尽く裏目に出てしまい、詰まるところ、優秀なクリエイターが必ずしも経営も優秀とは限らないということですね。
尚、同級生3の内容は過去最多の10人のヒロインであったり、フルボイスは勿論のこと、ゲームキューブへの移植も計画されていたようです。
2020年の同級生のリメイク版に合わせて行われた同級生原画展では、未発表のものを含む本作の設定資料や原画が多数公開されておりました。
おまかせ!とらぶる天使
三本目は、本ブログでも一度紹介したことあると思いますが、あの伝説の「おまかせ!とらぶる天使」の紹介になります。
ぼとむれすのデビュー作として発売されるはずであった作品で、当初2005年5月27日に発売予定であったが、度重なる延期、マスターアップは過去に2回行われるものの、未だに発売されることがない作品となります。
尚、延期の回数は以下のとおりです。
2005年
5月27日→6月24日→7月29日→8月26日→9月22日→9月30日→秋→
2006年
1月20日→春→5月26日→6月16日→7月→8月→9月下旬→10月末→
2007年
1月26日→2月2日→2月23日→3月2日→3月23日→3月30日→4月20日→5月25日→6月8日→6月22日→7月6日→7月27日→8月→8月10日→未定→冬→
2008年
未定→秋→
(8月に流通ルートの見直しと流通業者の変更およびメディアの変更を発表)
2009年
未定(5月中に発売日を発表するとしたが、発表されず)
2010年
未定(発表無し)
2011年
いつのまにか発売日が「年内」に変更されていた(しかし結局発売されず)
2012年~
未定(発表無し)
尚、体験版も延期の繰り返しになっております。
ここまでしっかりと声優さんのアサインやイベントCGまで出来上がっているんですけどね…
ちなみに常軌を逸した延期の回数は話題を呼び、謎の人気を博し、エロゲー情報サイトのGalge.com主催で行われた『Galge.comアワード2009』ではぶっちぎり1位を取るほどの人気ぶりでした。
2015年まではWikiが存在したのですが、発売されていない作品ということで削除されてしまいましたね…
延期、中止の理由
さて、発売されなかった作品を紹介するだけでは物足りないので、何故度重なる延期や発売中止になるのかをまとめてみました。
大きく分けると「シナリオ」「スケジュール管理」「スタッフの体調管理」「仕様変更」があると思っています。
尚、前提としてアダルトゲームのブランドは小規模な市場ということもあり、開発スタッフが一般のゲームに比べてかなり少ないことを認識しておいてください。
シナリオ
実は延期の原因として原画と思われがちですが、意外とシナリオのほうが多い場合があります。
(勿論、原画家さんの中には期日が守れない人もいるので、それに引きずられて遅延することもあります)
きちんとシナリオを完成させた後で原画家にイラストを依頼するのが正しいやり方かと思いますが、実態としてシナリオが上る前に発注する場合もあります。
そうなると矛盾点が出てくる場合があるため、極力避けるのですが、変えざる得ない時は必然的に原画家も引きずられる形になります。
スケジュール管理
前提でも話したとおり、アダルトゲームの開発スタッフは兎に角少数人数で行います。
そのため、たまにディレクターが他の役と兼任する場合があります。
本来は全体ロードマップを引いて、いつまでに「シナリオ」「原画」「デバッグ期間」「声優さんの収録」などフェーズごとにデッドラインを管理し、前倒し出来る業務は何があるのかや、特定のフェーズが遅れたときのリカバリ案など非常に多忙を極めます。
その部分が疎かになってしまうと、発売日が決まっているにも関わらず、突如行き詰まってしまい延長を余儀なくされることがあります。
スタッフの体調管理
お抱えで複数原画家をスタッフとして迎えているブランドの場合は何とか乗り切れるかもしれませんが、多くが外注で原画家を雇っている場合があります。
しかし相手は機械ではなく人間のため、体調不良(病気や怪我)で休まざる得ない場合が発生します。
その場合はかなりクリティカルで、延長せざる得ません。
少し話は逸れますが、N○velさんのように、原画家が体調不良が直接的な延期の理由として伝えるのは如何なものかなぁと思いますけどね…
(正確には延期ではなく一部不完全ですが
ある程度、バッファを持ったスケジュール管理は必要かと思います。
仕様変更
まぁこれはあまりアダルトゲーム業界が特別と言う訳ではないですが、プロダクトオーナーに相当する人(例えば社長など)が、土壇場で「違う!こうじゃない!」と仕様変更を伝えるパターンですね。
こういう管理能力が無い社長はクビにすると良いです。
勿論これ以外にも「自然災害」や「開発資金がショート」や「スタッフの逃亡」や「前評判があまり良くない」などあるかと思いますが、ざっくり前述の4つが多いのではないかと思います。
回収騒動
発売中止では無いですが、発売後に問題が発覚して回収されたゲームも多くあります。
そんな作品を2つほど紹介しようと思います。
沙織事件は有名なのと、過去私のブログでも紹介したので割愛しようと思います。
娘姉妹
よくある回収騒動として、深刻なバグや倫理的観点からの問題やテストデータを入れちゃったなんてケースが過去あったと思いますが、RUNEの狼姉妹はなんとモザイク掛けそびれがあり「お豆がくっきり」という自体が発生したみたいですね。
公式ではこれでもかってぐらい謝罪していましたね。
僕らのいきなり同棲計画!
むしろ何故行けると思った!!!
如何でしたでしょうか。
他にも発売中止になったエロゲ(例えば太陽の子など)や、テストデータを誤って納品してしまったエロゲなども紹介したかったですが、それはまた違う機会があれば紹介したいと思います。
ご清覧ありがとうございました。