時折この手の用語が曖昧になっている事例があるなぁと思って、長い間萌えを追い求めて来た筆者が今回、「エロゲー」「ギャルゲー」「美少女ゲー」「抜きゲー」の違いについて歴史に触れながら語りたいと思います。
この手の話題は人によっては解釈が異なるので論争を産みそうですが、幸い筆者のブログはまだ閲覧者が乏しいこともあり、書くなら今しか無いですね。
本当は「キャラゲー」「シナリオゲー」という用語も扱おうと思ったのですが、こちらは記事の長さの関係から今回は割愛しようと思います。
超忙しい人向けの3行記事
- 18禁であればエロゲー、無ければギャルゲー
- エロゲーでも青春、恋愛、純愛であれば美少女ゲーム
- 実用性抜群、濃い性的描写や凌辱等といった抜き目的であれば抜きゲー
ギャルゲーとは?
恐らく今回出てきた用語でもっとも歴史が深いのが「ギャルゲー」かと思います。
用語として登場したのは恐らく1986年に発売したPC88用ゲームの「夢幻戦士ヴァリス」かと思います。
勿論、その当時そこまで用語として定着していたわけでは無く、1980年後半頃から露出度の高いゲームが増えていき、1992年頃に最初に雑誌に用語として記述が確認されていると言われているファミコン通信辺りから認識されてきたのではないかと思います。
「プリンセスメーカー」や「卒業」といったギャルゲーの先駆けとも言える育成シミュレーションが登場してきたのもこの頃ですね。
その後1994年頃になるとギャルゲーとしても代表格となる「ときめきメモリアル」がPCエンジンで発売され、1995年にPS版で発売されるとあっという間に用語として広まったのでは無いでしょうか。
(当時限定版がプレミアついたなぁ・・・)
この頃になるとギャルゲーに特化した電撃G's magazine(電撃PCエンジンの後継雑誌)といった雑誌が登場してきたと思います。
色々説明しましたが、ギャルゲーの定義は可愛い女の子を売りにしたゲームで、エロゲーと違い一線を超えない(エッチが無い)ものだと思ってもらえれば良いかと思います。
昔は育成シミュレーションが多かったが、最近はどちらかというと女の子とイチャイチャするアドベンチャー系の作品が多くなっている気がします。
エロゲーとは?
「エロゲー」とは元々「アダルトゲーム」と表現されていたかと思います。
そういう意味だと実は先ほど「ギャルゲー」が最も歴史が深い用語と書きましたが、「アダルトゲーム」であれば一番歴史が深い用語はこちらになるかと思います。
「アダルトゲーム」の歴史を語ると下手したら1時間ぐらい語れてしまうので、本記事では触れないようします。
(別の記事で紹介させてもらえたらと思います。)
ここからは筆者の記憶頼りになりますが、インターネットがあまり復旧していない1995年頃には友人との会話で「エロゲー」という単語を使っていたのと、アダルトゲーム雑誌で当時有名だったE-LOGiNでも記述がみられたので、やはりPC98が全盛だった時代にはもう使われていた用語かと思います。
色々書いたんですが結論から言うと、18禁であればエロゲーという解釈で良いかと思います。
ちなみに、1992年頃登場したエロゲーの代表格である「同級生」も当時「ギャルゲー」と混同されていた時期がありましたね。
美少女ゲーと抜きゲーとは?
正確には「美少女ゲー」と略されるケースはあまりないかもしれませんが、今回記事で用語を並べる時に統一性を出すために敢えてこのような表現にしました。
先に述べた通りアダルトゲームの歴史を語ると1時間以上掛かるのでかいつまんで説明すると、昔のアダルトゲームは主に性的欲求を満たすたのに特化したゲームが主流だったのですが、1999年頃からKANONといった青春純愛物と呼ばれるアダルトゲームが登場し始め、更に人気が出たのがきっかけにそれに追従する形で俗に言う「シナリオゲー」が増えていき、昔ながらの凌辱であったり性的欲求を満たすためのエロゲー派閥と、エロなんてなくても良いよ!と宣うシナリオゲー派閥が出てきたのではないかと思います。
よって「美少女ゲーム」とは純愛恋愛を主とするゲームで、必ずしも18禁であるとは限らないですが、18禁として取り扱われることが多いもので、「抜きゲー」とは実用性が高く濃い性的描写や凌辱ものといった性的欲求を満たすものであるかと思います。
昔「KANON」が人気を博していたころ「エロゲーっしょ?」と発言した筆者に対して、「あれをエロゲと同じ括りにしないでください!純愛物なのです!エロ無くても良い作品なんです!」と後輩に怒られた苦い記憶があるので、その頃から容易に混同する表現を避けるようになりました。
3分で読める記事と言いつつもどうしても長くなってしまいますね。
「エロゲー」の中に「シナリオゲー」「キャラゲー」「抜きゲー」の分類があるのですが、この辺りは記事の長さ的に省かせてもらいました。
あと、「萌えゲー」という表現もありますが、こちらに関しては萌える作品であれば基本なんでも良いと思いますが、「萌えゲーアワード」はアダルトゲーム限定なので、筆者としては実はあんまり納得のいっていない用語の使い方と思っています。
そういうわけでご清覧ありがとうございました。
(ところで「ぬきたし」はどの区分になるのだろう・・・)