こんばんわ
萌えログ管理人のらすくです。
今期のアニメの無職転生面白いですよね。
そろそろ終盤かと思うとやや寂しさを感じます。
さて、このような現代社会から何らかの理由で異世界に飛ばされ、そこでの物語を描いた作品と言ったら皆様何を思い浮かべますか?
恐らく、聞く人聞く人で全然違う答えが返ってくるのでは無いでしょうか。
今となってはド定番中のド定番で、かつ沢山の作品で溢れている異世界への転生、転移、召喚モノの作品について語ってみようと思います。
今回も記事のボリュームが大きかったので前編、中編、後編で分けようと思います。
超忙しい人向けの3行記事
- 流行る理由は売れるから
- 異世界への移動モノは転生、転移、召喚の3つに分けられる
- 日常世界から簡単にリセット出来てしまうので作りやすい
異世界転生、転移、召喚モノが増えた理由は何か?
売れるからです(終)
・・・
まぁいきなり結論書いちゃって、はい終了と言うわけにはいきませんので、もう少しだけ掘り下げたいと思います。
勿論、売れるからと言うのが一番大きな理由ではあるのですが、実は作者側にも良いメリットと言うか、言い方悪くなるのですが都合が良い側面があるのです。
ライトノベルで例を挙げると、本来小説家への道のりは非常に険しいものとなります。
何せ、執筆する分野への知識に対しては勿論、その他にもありとあらゆる分野に精通していないといけません。
一つの作品を仕上げるために、ひたすら足を使って調べ、その業界の人の生の声を聞き、誰よりもその書き上げる作品の分野に対して詳しくならないといけません。
ドメスティックな彼女に登場する「桃源 繁光」が良い例ですかね。
勿論小説に限った話では無く、漫画でも言えることなのですが、例えば登山の話を書こうと思えば、登山に必要な装備品の調査、装備品を買うお店はどんなお店なのか、登山の心構え、様々なエピソード、登山家の歴史とあげだしたらキリがありません。
サッカーでも同じです。
有名な選手、ルールと言った様々な専門知識が必要になります。
ところが異世界転生モノはそういった専門知識がある意味ゼロから始められます。
何故なら「この世界の理はこうであるから」と言う設定を自由に作ってしまうことが出来てしまうからです。
勿論、ある程度の常識や道徳、倫理観と言うのは必要になってくると思いますが、そこは編集部がサポートすれば良いわけで、知識・経験が浅い若い世代でもラノベでは活躍できるのにはこういった背景があるのではないかと思っています。
ちなみに努力せずに俺TUEEE的な主人公が多い点については後述でお話しようと思います。
異世界モノの種類について
タイトルや冒頭で散々書いていると思うので、今更感ではありますが、異世界モノの作品は大きく分けると「転生」「転移」「召喚」の3種類があると思っています。
もっとザックリ分けると「そのまま異世界に行くのか?」「死んで異世界に行くのか?」の2種類に分かれるかと思います。
転移
「転移」はある日突然知らない世界に飛ばされてしまうといったストーリー導入が多いでしょうか。
この手のパターンはタイムトラベル系でもありがちな展開ですね。
元々異世界モノと言えば転移が一般的だったということもあり、作品数は恐らくこちらが一番多いかと思います。
作品例であげると童話なら「不思議な国のアリス」とか、小説なら「ふしぎ遊戯」「Re:ゼロから始める異世界生活」とかでしょうか。
ちなみに「はたらく魔王さま!」は異世界から現実社会に来る逆パターンですね。
転生
「転生」は現実社会で突如死んでしまい、異世界に転生するのが主なストーリーの導入が一般的かと思いますが、こちらは2010年以降から増え始めた印象ですね。
今や「転移」を追い越す勢いで上り詰めているかと思います。
作品例であげるならゲームなら「妖怪道中記」「エターナルメロディ」、小説なら「蜘蛛ですが、なにか?」「無職転生」「この素晴らしい世界に祝福を!」とかでしょうか。
召喚
「召喚」はその名の通り、異世界の住人から主人公が呼び出されることです。
異世界側からの働きで呼び出され、呼び出された理由が何らかの使命を帯びていることいることが多く、現地の人からは「勇者」や「救世主」などと呼ばれ、召喚された目的が存在するストーリーが多いかと思います。
作品例として漫画であれば「魔法騎士レイアース」「天空のエスカフローネ」や小説であれば「ゼロの使い魔」「盾の勇者成り上がり」とかでしょうか。
何故こうも異世界モノが流行り続けるのか
これはもう各所で記事になっているので多くの人が様々な仮説を立てていると思います。
色々ある仮説の中で、多くの記事で割と共通していて、筆者も同じ考えな点が一点だけあります。
前述でも軽く触れましたが、異世界モノで多い傾向として「高度な文明知識でもてはやされたり」「最初から強く俺TUEEE」「何故か知らないけどすっごいモテてハーレム状態」といった作風が多いと感じないでしょうか?
そうなんです。
昔の漫画では、最初は肉体的にも精神的にも非常に弱く、様々な困難とぶつかり、それを乗り越えて強くなり、強大な敵に打ち勝つ作品が多かったかと思います。
ダイの大冒険の「ポップ」なんかは主人公より人気が高いんじゃないかってぐらい、魅力的なキャラクターでしたよね。
しかし、昨今はそういう作品はあまり売れません。
ゲームでも同様かと思いますが、ファミコン版のドラゴンクエスト2ではロンダルキアの洞窟で多くのプレイヤーに絶望を与えたのでは無いでしょうか?

過去の名作として今では取り上げられていますが、こういったゲームも現代の新作として登場していればクソゲー扱いになり、恐らくは流行りません。
そうなんです。
詰まるところ「読者にストレスを与えない」、無双状態な作品がどうしてもウケてしまうのです。
スマホゲームを想像してみれば分かりますが、課金すれば楽にどんどん強くなれますよね?
何故こういう傾向になったかは別の記事で紹介しようと思いますが、泥臭く努力して強くなるよりかは、ストレス無く強い状態の作品でないと受け入れられない傾向にあるため、安易にそういう環境を作り出すことが出来るた異世界モノが結果的に流行った要因の一つでは無いかと思っています。
鬼滅の刃は最初弱かったけど修行でして強くなったじゃんっと思われる方がいると思いますが、残念ながらたった2話の修行で締めくくられているので、そういう意味では見せ方としては上手かったと思います。
俺TUEE系が流行った理由については、実はまだまだ語り尽くせていないことがあるので、いつか別で記事にしようかと思います。
如何でしたでしょうか。
前編では主に異世界モノが増えた要因から、何故その人気が続くのかと、異世界モノの種類について語ってみました。
中編~後編では異世界モノの作品の歴史について振り返ってみようかと思います。
ご清覧ありがとうございました。