今月のはじめぐらいに次のネタ何にしようかなぁと呟いていた際に、とあるフォロワーさんに時代による推されるヒロイン傾向とかはどう?っと聞かれて、あぁ確かに面白そうだなぁと思って記事にしてみました。
どこまで遡るか色々考えてみましたが、さすがにアニメ始まってからだと記事が膨大になりすぎるなぁという事で、アニメ誌が登場し始めた1980年代ぐらいから紹介しようと思います。
さて、早速語らせてもらおうかと思うのですが、これから記事を読まれる方に予めご了承と言うか、ご理解頂きたい点があります。
1980年代頃から遡って紹介させて頂くのですが、さすがに私もリアルタイムの世代ではなく、後追いと言う形で作品を見てきた者でして、もしかすると前後関係がズレているかもしれませんが、その点はご理解頂きたいと思っております。
また、アニメ、漫画、ゲームで注目されるヒロインがそれぞれ異なってくるので、あくまでもアニメの方に絞らせてください。
早瀬未沙(超時空要塞マクロス)
1980年代前半は「超時空要塞マクロス」の「早瀬未沙」が人気ありましたね。
「宇宙戦艦ヤマト」や「機動戦士ガンダム」に続くロボット系アニメで、西暦1999年が舞台ですが、今この時代は2020年なので未来のお話なのに20年も前の話と言う何とも不思議な感じです。
(まぁマクロスが放映されてた時代から見れば20年後の世界ですが…)
地球規模で戦うために「日米ソ西独英仏」共同出資による技術分析機関(オーデック社)が作られた設定なのですが、西独・・・
そう、ベルリンが崩壊していない西ドイツがある世界線なのですよね。
まぁやや脱線しましたが、本作品に登場する「早瀬未沙」は才色兼備で知的美人な雰囲気で、規律を重んじる堅物・古風な性格で自他共に厳しく、強い女性なイメージです。
もう一人のヒロインの「リン・ミンメイ」と主人公との間で三角関係になったり、ツンデレっぽいところもありましたね。
「リン・ミンメイ」もその当時、大変人気ありました。
ただ、今の世代が見ると、「意外と性格が悪い」と評価されますが、まぁこれも時代の流れですかね。
ユリ(ダーティペア)
1980年代中期のアニメの「ダーティペア」に登場してくる「ユリ」も人気でした。
こちらもマクロス同様未来のお話で、22世紀の銀河系宇宙の話ですが、やはり当時は宇宙への憧れが強かったんでしょうね。
そういえば昨年Blu-rayのBOXが発売されてましたね。
今風の顔立ち描き下ろされていました。
さて、本作品の内容としては、「ラブリーエンゼル」という可愛らしいコードーネームで、数々の事件を解決していく犯罪捜査官のお話です。
今見れば「ユリ」も中々のぶりっ子な性格ですが、時折口も悪く、相手次第では中々の毒を吐くので、世渡り上手な女の子ですね。
猪突猛進型の「ケイ」の抑え係のように見えて、実は短気な所もあって時折暴走しがちな女の子でした。
一方「ユリ」とは対照的に、ボーイッシュで大雑把な性格の「ケイ」も人気ありましたね。
惚れっぽく男性キャラクターに一目惚れをしては玉砕するというお約束シーンがある子でした。
ジブリ作品
この時代は、ジブリの映画があると、大抵その主人公にあたるヒロインが人気を博していましたね。
1984年には「風の谷のナウシカ」で「ナウシカ」、1986年には「天空の城ラピュタ」で「シータ」、1988年には「となりのトトロ」で「草壁サツキ」、1989年には「魔女の宅急便」で「キキ」がヒロインとして人気が出ていたと思います。
魔女の宅急便は当時「宅急便」が商標問題でヤマト運輸からクレームが入ってちょっと話題になりましたよね。
後に和解して協賛に入るようになりましたが。
風の谷のナウシカは当時凄まじい人気で、アニメージュのベストワン作品で1985年~1992年の7年にも及んで最高作品として評価されるだけあって、ヒロインのナウシカも凄い人気だったと思います。
ラム(うる星やつら)
そして、1980年代前半、いや1980年代を代表すると言っても良いのが、やはり何といっても「うる星やつら」の「ラムちゃん」では無いでしょうか。
「だっちゃ」とか「ダーリン」と言う口癖で、主人公が他の女の子とイチャイチャすると、雷を落としたり、中々ハチャメチャな性格で、現代のツンデレのベースを作ったと思っています。
喜怒哀楽がハッキリしており、ダーリン一途で嫉妬深く、スタイル抜群、そして裏表のない素直さは世の殿方を魅了したのでは無いでしょうか。
現在のヒロインに通じる特徴をふんだんに取り込まれており、彼女が多くのヒロインのモデルケースになったと思っています。
この作品は大ブームを引き起こし、あの明石家さんまさんも当時大好きだったようで、さんま御殿で大絶賛していましたよね。
「あんまりソワソワしないで~♪」の歌を歌えるマダムもいらっしゃるのでは無いでしょうか?
この「うる星やつら」を勢いあるうちに終わらせた、高橋留美子さんは本当に英断だったと思います。
(後に数多くの名作を残すことになります)
音無響子(めぞん一刻)
1980年後半は同じく高橋留美子さんの作品である「めぞん一刻」の「音無響子」も大変人気でした。
昨今のヒロインでは余り無い未亡人の年上ヒロインですね。
基本的に素直な性格で、楽しい時は笑い、悲しい時は泣き、怒る時は怒ると言った、喜怒哀楽がハッキリした女性でしたね。
特にヤキモチで怒ったシーンとかは印象的でしたね。
高橋留美子さんにヤキモチキャラを描かせたら右に出る人はいないんじゃないでしょうか。
時に鈍感な所は、後に続く鈍感系のヒロインに通じるところはあるのでは無いでしょうか?
ラストの
「一つだけ約束守って…お願い…1日でいいから私より長生きして…」
「もう一人じゃ生きていけそうにないから」
は涙無しでは語れませんね。
本作品と「うる星やつら」を20代のうちに駆け抜けていった高橋留美子さんは本当に素晴らしいと思います。
ちなみに音無響子さん、昨年還暦を迎えましたね。
その他ヒロイン
その他だと「超音戦士ボーグマン」から「アニス・ファーム」、「きまぐれオレンジロード」から「鮎川まどか」、「ガンダムシリーズ」からは「フォウ・ムラサメ」や「エルピー・プル」、「タッチ」からは「浅倉南」、「アニメ三銃士」からは「アラミス」が人気ありましたよね。
(アラミスは当初男性として活躍していて、実は女性だった!というので当時ファンを驚かせてましたね)
如何でしたでしょうか。
この時代と言うのは戦後「亭主関白」からバブルの「かかあ天下」に家庭環境が変化した時代だったかと思います。
日曜の夕方、遊園地のベンチで荷物持たされてネズミ耳を付けて熟睡しているお父さんの姿を見た方も多いのでは無いでしょうか。
この時代はアニメが徐々に注目され始め、今の「萌え」に通じるヒロインが多数登場してきた頃だと思っております。
そして求められるヒロイン像は清楚、可憐なキャラよりかは、喜怒哀楽がハッキリした強い女性が多い気がします。
そして、同時に高橋留美子無双の時代であり、高橋留美子さんが描く女の子のキャラクターは非常に魅力的で、現代のヒロインのベースを築き上げたと思っています。
ヒロインと言えば「ラムちゃん!」「音無響子!」と言った感じで、概ね意見が割れずに同意されていたのではないかと思い、一騎当千の時代と呼んでみました。
次回予告
次回は1990年のヒロインの好みのタイプが多数現れ、新しい物を常に追い求める吐故納新の時代をお届けしようと思います。
ご清覧ありがとうございました。