こんばんわ
萌えログ管理人のらすくです。
数年前から急激な成長を遂げ、様々な美少女ゲームメーカーのブランドも参画し、更には一般向けアニメやソシャゲからも出ているため、ジャンル名自体はよく聞いたことがある人もいるのではないでしょうか。
今回の記事は昨今急激な成長を遂げたASMRの歴史について振り返ってみました。
ちなみにASMR全般のお話をするとあまりにも語ることが多すぎるため、耳かきボイスなどと言ったオタク向けのASMRに焦点を絞ってお話したいと思います。
超忙しい人向けの3行記事
・ASMRの前身である音フェチが流行り始めたのは2007年
・昨今は声優のセカンドビジネスになりつつある
・ASMR界隈は戦国時代
ASMRとは
ASMRとは「autonomous sensory meridian response」の頭文字を取ったもので、直訳すると「自立感覚絶頂反応」の事を指します。
中々日本語で説明するのは難しいのですが、すごく大雑把に言うと人の聴覚や視覚を通じて刺激を感じる、心地よい脳がゾワゾワした反応や感覚のことになります。
「脳がとろけるように気持ちよくなる現象」と言った感じでしょうか。
ここで誤解が無いように言うと、音というのは音楽のことは指さず、「雨の音」「焚き火の音」「ハサミで切る音」と言った効果音になります。
医学的なASMR
近年医学的に注目を浴びるようになり、まだまだ効果が不明な点はあるのですが、慢性疼痛が軽減されたという研究結果があったりします。
その他にも睡眠導入の補助や、ストレス軽減、性的興奮目的と言った研究も行われています。
ただまだまだ科学的な実証はされておらず、報告者個人の知覚に基づくものに留まっているのが現状となります。
音フェチとの違いは?
ここはもしかすると私の主観が誤っている可能性がありますが、基本的には同じだと思っています。
正確に言うとASMRの中に「音フェチ」が含まれると言ったほうが良いでしょうか。
「音フェチ」はその名の通り、フェティシズムなので、性的嗜好といった特定の人間の性行動に基づく好みは拘りのため、「ASMR=音フェチ」ではなく、ASMRの中に音フェチも含まれるといったほうが良いというわけです。
ASMRと言う言葉自体が割と近年誕生した言葉であるため、それまでの間は「音フェチ」という言葉を使っていたような形になるかと思います。
オタク界隈で流行り始めたのはいつか
オタク界隈でも実は歴史は浅く、流行り始めるきっかけとしてはニコニコ動画で2007年頃「音フェチ」というタグで様々な動画が投稿されていました。
2010年にはニューヨーク在住のジェニファー・アレン氏によって「ASMR」と言う言葉が生み出されて以降、英語圏では言葉がどんどん定着していき、日本では2013年頃から定着してきたかと思います。
2018年にはかなりの数のASMRのタグが付けられ、ASMRの流行りはニコニコからYoutubeの方にも広がっていきました。
しかしYoutubeでは2020年にポリシーを改定し、未成年が出演するASMR動画を禁止するようになり、ASMR周りの動画が凍結対象になるようになって徐々に数を減らしていきました。
徐々に数を減らしたと言っても、ASMRが注目されなくなったわけではなく、DLSiteやFANZAといった同人向けの音声作品サイトは凄まじい勢いで作品数が増えており、DLSiteだとASMRタグが付いた作品数は16000を超えるというとんでもない事態になっています。
YoutubeからDLSiteへのリンクを貼るだけで凍結対象となったり、TwitterからDLSiteへのリンクを貼るとシャドウバン食らうなど、宣伝方法が非常に難しいですが、ニーズは間違いなくあり、今なおホットなジャンルになります。
催眠音声の先駆者は誰なのか
今でこそ音声作品が世に溢れている時代ですが、先駆者となる人がいます。
その方はフリーランスの女性声優で誠樹ふぁん氏という、催眠音声が好きな人なら一度は聞いたことがある名前では無いでしょうか。
誠樹ふぁん氏は2006年頃から活動し始め、アダルトゲームの声優をしつつ、2008年頃から催眠音声の読み手を始め、後に催眠音声ブームの火付け役となります。
メルヘン星から来た410歳サキュバスという設定があるのですが、最近はあまり触れられないですかね(笑
そして誠樹ふぁん氏が2009年に出した「双子のい・い・な・り~性感開発ボイス~」が初代作品になるかと思います。
一般(プロ)声優のセカンドビジネスになりつつある
音声作品と言えば主にプロではない同人声優と呼ばれる層に、支えられてきたジャンルになります。
しかし、ここまで市場が大きくなると企業や声優も目を付けないわけが無いです。
2019年にはプロの声優である小岩井ことりさんが、「kotoneiro」というASMR音声レーベルを発足し、加隈亜衣さん、安野希世乃さん、石見舞菜香さん、東山奈央さん、茅野愛衣さん、田村ゆかりさん、佐倉 綾音さん、古賀 葵さん等、ちょっと全員をあげるのは困難ですが、超有名声優さん達が登場する作品が多くリリースされることとなります。
2021年には「180秒で君の耳を幸せにできるか?」というASMRをテーマとしたTVアニメが放送され、その放送に連動する形でASMR作品がリリースされておりました。
その他にも美少女ゲームメーカー・ブランドも自社の作品に登場するキャラクターのASMR作品であったり、ゆずソフトからはYSMRという新しいブランドを立ち上げるところなど、ASMRが一般的に広まるようになりました。
ASMR界は戦国時代
ASMR界の有名所と言えば誰が思い浮かびますでしょうか?
四天王は陽向葵ゅかさん、伊ヶ崎綾香さん、秋野かえでさん、天知遥さん辺りでしょうか?
他にも沢野ぽぷらさん、かの仔さん、そらまめ。さん、藍沢夏癒さん、一之瀬りとさん、藍月なくるさん、大山チロルさんなど、代表格を上げるのも困難なほど多くの同人声優の方々がいます。
そして今現在もどんどんと新しい同人声優の方が誕生しています。
(中には名前を変えて転生された方も…)
声優の傍らの副業感覚であったり、プロの道は諦めるものの同人声優として活動する人など、バックグラウンドは様々ですが、かなり飽和状態になっています。
プロや企業からの参戦もあり、苦しい戦いになっているのが現状です。
勿論同人で活躍をきっかけに美少女ゲームの作品にも登場したり、アニメにまで出演した方も居たりしますが、誰でも簡単に注目される世界では無くなりつつあります。
これからのASMR
ASMR界隈はこれからもどんどん伸びていくと思います。
2020年に周防パトラさんが異例の速さで販売本数2万本突破したり、今年の7月にはブルーアーカイブのキャラクターである「ヒナ」のASMRが4万本突破など、時折大きな話題が発生します。
制作費用なんて数百万程度なのに対して、4万本ですから相当な利益率ですよね…
個人でも参入しやすいため、損益分岐点を達成するための条件は厳しいですが、市場規模は非常に大きいのでチャレンジする価値のある界隈なのかなと思います。
如何でしたでしょうか?
皆様はASMRは聞いていますでしょうか?
もし好きな作品、声優さんの作品があれば、コメント欄もしくは、Twitterのリプ欄で教えて下さいね。
ご清覧ありがとうございました。