こんばんわ
萌えログ管理人のらすくです。
皆様はフェチ(フェティシズム)という言葉は使いことはありますでしょうか?
また、性的嗜好、性的指向、性癖という言葉も聞いたり、使ったりすることはありますか?
今回の記事は意外と知っているようで知られていないこれらの単語について、正しい意味や筆者の持論などを交えつつ解説してきたいと思います。
国語能力が乏しいので上手く説明できないかもしれませんが、良ければお付き合いください。
超忙しい人向けの3行記事
- 性的嗜好は後天性で、性的指向は先天性
- 人間の心理、行動上に現れる癖、偏り、傾向、性格、性向の事
- 多様性は受け入れではなく棲み分け
性的嗜好と性的指向とは?
フェチを語る前に「性的嗜好」と「性的指向」とはどういうものか紹介したいと思います。
意外と多くの人は、この2つの言葉の違いを正確に理解できていないか、そもそも違う単語という認識が無いまま使っていることは無いでしょうか。
この2つは実は似て非なる単語になります・
まず「性的嗜好」は人間の性行動において、対象や目的について、その人固有の好みや拘りのことを指します。
一方「性的指向」は同じまたは異なる性別間において、恋愛、性愛、または性的魅力を感じるパターンを指します。
ちょっと分かりづらいですね…
言い方を変えると「性的嗜好」は後天的に得られるもので、「性的指向」は先天的に得られるものになります。
例えば「胸」や「足」と言った特定のパーツであったり、「下着」や「服」などの持ち物であったり、「覗き」や「露出」などの行動であったり、「ネクロフィリア」や「少女愛」と言ったシチュエーションなどに興奮を覚えるのが「性的嗜好」になります。
一方、異性に恋愛感情や性的欲求を抱く異性愛、同性に恋愛感情や性的欲求を抱く同性愛、男女ともに恋愛感情や性的欲求を抱く両性愛といった、先天的に備わっている好みが「性的指向」になります。
性癖の誤用
では「性癖」とは一体どういうものなのかも説明します。
これに関しては多くの人が誤った使い方をしていると思っています。
「性癖」とは、人間の心理、行動上に現れる癖、偏り、傾向、性格、性向の事を指します。
「性」という漢字が入っていることで、「性交」の意と捉え、性的な意味でも嗜好や習慣、習性という意味で使われることが多々ありますが、こちらは誤用になります。
これは未だにインターネット上や下手するとテレビの中でも誤った使い方をしているため、このような誤用が広まっていると考えています。
改めて性的嗜好とはどんなの?
先に説明した通り、性的嗜好とは成長の過程で後天的に得られる好みになっています。
そのため、大きく分けると以下の9種類が上げられます。
・身体の一部や衣類などの装着物に対するこだわりであるフェティシズム
・他者の性的行動などのを覗き見る窃視症
・自身の裸体や性器を他者や公衆の場で晒すことに性的興奮を感じる露出狂
・ペドフィリア、少年性愛、少女愛など対象の年齢に拘りを求めるもの
・サディズムやマゾヒズムといった、相手に対して屈辱を与えるまたは受けるSMジャンル
・動物に対する性的興奮や、獣姦を好む動物性愛
・相手の排尿及び排便を見たり、それ自体を飲食を好むスカトロジー
・女性同士の格闘に対して興奮を覚える女斗美
・死体に対して性的魅惑、死姦などを好むネクロフィリア
そう、フェチ(=フェティシズム)とは「性的嗜好」の一部みたいなものになります。
たまにインターネット上で散見される、「ロリフェチ」は正確には誤った解釈で、ペドフィリアと言った年齢に関する執着に当たるので、フェティシズムとは使い方としては違うのかもしれませんね。
ケモフェチも同様で、動物性愛になりますが、こちらはケモミミフェチは判断が分かれる所になりそうですね。
ただまぁもう世の中にはSMフェチ、百合フェチと言った使われ方が世の中に溢れているので、段々と「性的嗜好=フェティシズム」になりつつあるのかもしれませんね。
フェティシズムは元は呪物崇拝の言葉?
フェティシズムという単語の初出は1886年にリヒャルト・フォン・クラフト=エビングが自身の著書『性的精神病理』(Psychopathia Sexualis)で登場したと言われています。
フェティシズムは元は生命を持たない呪術的な物に対しての崇拝を意味しており、性欲とは無関係の用語でした。
この呪術的な物をフェティッシュと呼び、呪術崇拝に出てくる、人類学、宗教用語として使われていました。
19世紀後半にオーギュスト・コントやアルフレッド・ビネーといった心理学者が、この崇拝構造が「性欲の対象に対して惹起される性欲」の関係として流用したのがきっかけとなります。
フェティシズムは本来重たいもの
日本では割りと軽い感じでフェティシズムという言葉を使用しますが、本来はそんな軽い趣味に使用する言葉ではなく、精神医学の世界では変態性欲、性的倒錯の領域になってきます。
医学界では診断基準が設けられており、長期(少なくとも6ヶ月以上)にわたる生命のない対象物に対する強烈な性衝動、妄想、行動が持続反復や、それらによって著しい苦痛や社会的、職業的な障害を起こしていると言ったものがあります。
対象物が物以外の、状況や行動への偏愛の場合は性的倒錯と呼ばれています。
性的倒錯とは?
性的倒錯とは常識的な性道徳や社会通念から逸脱した性的嗜好の事を指します。
性的嗜好障害や性嗜好異常という呼び方もされていますね。
英語ではパラフィリア(Paraphilia)と呼ばれています。
先に説明した、フェティシズムの種類の露出狂、窃視症、小児性愛(ペドフィリア)、性的サディズム&性的マゾヒズム(SM)なども、度が過ぎて社会生活に影響を及ぼす域に達すると性的倒錯になります。
ちなみに昨今流行りの、TSや女体化への性的嗜好を「アンドロミメトフィリア(男子性転換性愛)」、パイパンや剃毛プレイと言った陰毛が無い秘部への性的嗜好を「グレイブラスネス(無毛性愛)」、処女や処女喪失への性的嗜好を「デフロランティズム(処女性愛)」という用語が存在しており、近年流行したと思われるフェチも実は医学界ではきちんと分類分けがされているのです。
サブカルチャーな日本のオタク文化がフェチをマイルドにした
ここまでの説明で、何だか重い話ばかりが続いていると感じた方も多いかと思います。
そうなんです。
元々性的嗜好や性的指向、そしてフェティシズムと言うのは日陰者な存在だったのです。
どこか表に出しにくい、そんな後ろめたい存在だったのです。
しかし、漫画、アニメ、ゲームを通じて、日の目を見るようになったかと思います。
例えば「ロリコン」は実生活で宣言する人が居たらまぁまぁヤバいですが、これが漫画・アニメ・ゲームの世界だと割りと堂々と宣言している人は多いですよね。
もちろん最初にロリキャラが登場した「くりいむレモンシリーズ」のヒロインは、1984年当時は11歳(小5)という設定で物議を醸しましたが、その後1996年にはカードキャプターさくら、1998年にはデ・ジ・キャラットの登場で、ロリキャラとそれを愛する事はかなり一般化しました。
「SM」なども昭和のギャグ漫画でネタとして登場して認知を深め、今ではソフトSMなどの形は割りと一般的なカップルで間で定着していたりします。
増え続ける新しいフェティシズム
手フェチ、足フェチ(脚フェチ)、匂いフェチ、スク水フェチ、うなじフェチなど、フェティシズムの種類は兎に角山のようにあります。
十人十色どころか億人億色と言っても良いほど多種多様を極めています。
足フェチ一つとっても、足の裏が好きな人、足の指が好きな人と分かれていたり、舐めたいのか、踏まれたいのかに分かれていたり、踏まれ方も素足であったり、ストッキングであったり、ローファーであったり、ブーツであったり物凄い幅広いです。
脚フェチの方もふくらはぎが好きなのか、膝が好きなのか、太ももが好きなのかで分かれていきます。
※足フェチは足首から足先までで、脚フェチはふくらはぎから太ももの範囲
最近では珍しいタイプのフェチも増えてきています。
ベルトフェチ、風船フェチ、圧迫フェチ、踏み潰しフェチ、巨大フェチと名前から想像付くものから、これは一体…?と言うフェチも種類増加は留まることを知りません。
よく逮捕事例が起こってから珍しいタイプのフェチを見つける事もありますからね。
これからの性的嗜好、性的指向はどうなるの?
性的指向に関しては、昨今のLGBTQの性的マイノリティーを取り巻く問題を、多くの人が目の当たりにしているので何となく行く末を予想出来るかと思います。
まぁ日本だけでなく世界全体として、おかしな方向に進みつつあるのは、不安の極みではありますが…
しかし、かつて存在した不当な差別は今後無くしていかないと行けないと思います。
一方、性的嗜好に関してはオタク文化も相まって世間では寛容になりつつあるものの、特定のフェミニスト団体より糾弾されることはしばしばあります。
ここからは筆者の持論になるので、正解ではなく一個人の意見として聞いていただきたいのですが、性的嗜好も性的指向も不当な差別は合ってはならないのですが、無理に同じ空間に押し込めてはいけないと思っています。
よく多様性を受け入れるべきと言った言葉を時折目にするのですが、これは非常に矛盾した言葉だと思っています。
相反する価値観の人同士の場合、お互いの多様性は受け入れる事が出来ないからです。
昨今の性的嗜好絡みで、フェミニスト団体がオタクのコラボを糾弾し中止させるようにているのがまさにこれで、自分の価値観と相反するものに遭遇した場合、相手の思想は「悪」なので潰しても良いという解釈になっているように感じています。
そういう意味でもうまく社会で共生していくには、「棲み分け」が必要になってくるのかなと私は思っています。
如何でしたでしょうか?
当初フェティシズムの種類について色々語ろうと思ったのですが、余りの膨大な種類が故に、片っ端から説明していたら何話構成になるか先が読めなかったので、大枠について語ってみました。
まぁ細かいフェティシズムは時折記事にしているので、その過程で記事にできたら良いなと思います。
あと、性的指向に関しては、ちょっと整理しきれなかったので今回は軽く流した程度にしました。
こちらはどこかで別途記事に出来たらなぁと思います。
皆様が好きなフェティシズムはどんなのがありますか?
良かったらコメント欄もしくは、Twitterのりプ欄で教えて下さいね。
ご清覧ありがとうございました。