こんばんわ
萌えログ管理人のらすくです。
皆様、アニメライフは堪能していますでしょうか?
最近は神作画のアニメが多いですよね。
一昔話題になった作画崩壊は、最近では珍しい現象になってきました。
今回はそんな作画崩壊を歴史を踏まえて語ってみました。
超忙しい人向けの3行記事
今回はないよ~
作画崩壊とは
作画崩壊とはアニメ界隈で使用されている単語で、文字通り作画のクオリティが著しく低下している状態を指します。
主に古い作品に度々見受けられており、昨今ではかなり作画崩壊するケースは減ってきており、作画崩壊と判断されるクオリティのレベルが引き上げられている現状があります。
その為、作画崩壊に関する定義は時折曖昧なケースも少なくないです。
作画崩壊の種類
一言で作画崩壊と言っても様々なケースがあります。
現在では滅多に見られない事例を含めて、どのような作画崩壊があるか軽く紹介したいと思います。
著しく品質が劣る
これはシンプルにクオリティが低いという状態で、主に動画の一部分を切り出して取り上げられることが多いですが、本来は原画レベルの話になります。
(詳しくは後述で)
原画レベルでクオリティが低いケースは、最近ではかなり減ったのではないかと思います。
存在しない体型
体型と凄くふんわりと書きましたが、例えば指が6本あったり、口が2個描かれていたり、あり得ない方向に関節が曲がっているなど、生物としてふさわしくない構図の場合に呼ばれています。
これはシンプルにアニメーターの責任で、場合によっては割りとお粗末な作画崩壊になります。
背景のアンバランス
これは背景を別で描いて、キャラクターと組み合わせた際に、背景とキャラクターのバランスが崩れる場合に、引き起こされる作画崩壊になります。
スケジュールや予算が厳しい際は、修正が間に合わずにそのまま放映されてしまうことがしばしばあります。
レイヤーミス
キャラクターと表情の部分だけを別々に描いてレイヤーを被せる際にミスする現象で、例えば口だけが違う所に描かれてしまう作画崩壊になります。
ゲームではたまにバグるとこんな現象ありますよね。
昔の作品には基本起こらなく、最近の作品で発生する現象ですね。
位置関係のミス
これも複数のレイヤーに分けて描く際に発生すると思われるのですが、明らかにキャラクターなどの位置がおかしい場合に呼ばれる作画崩壊になります。
動画で主に見受けられるミスで、こちらもスケジュールや予算が厳しい場合は、おかしいと分かっていても強行されるケースがしばしばあります。
大きさのミス
レイヤーミスのケースであったり、そもそも等身がおかしいなど様々な理由から、本来小さいキャラクターが大きいキャラクターになってしまう(またはその逆)現象ですね。
その為非常に違和感が残る作画崩壊になります。
統一性のミス
昔によく見られたのですが、キャラクターデザインや設定の認識が合わずに、同じ作品なのに違う顔のケースは多々ありました。
ただ、最近だと主に建物であったり、服のデザインであったりで制作陣の中で認識が合わず、同じ作品内でコロコロと変わってしまうケースが稀に発生します。
作画崩壊の歴史
作画崩壊の歴史は古く、1963年の日本初アニメの「鉄腕アトム」の時代から存在しました。
この頃は30分の連続TVアニメ初と言う事もあり、今のようにノウハウが無い時代だったため、スケジュールや人員が著しく不足して、手塚治虫氏が鈴木伸一氏、石ノ森章太郎氏、藤子・F・不二雄氏、藤子不二雄A氏・つのだじろう氏を募って手伝ってもらったのですが、それぞれ作画がバラバラになってしまった事があります。
これには手塚治虫氏も無言になってしまったそうです。
1974年には「チャージマン研!」では、当時アニメ制作費用の平均予算が400~500万前後だったのに対して、50万というあまりにも著しく低予算であったこともあり、現場のスタッフのやる気も出ず、作画だけでなくストーリーも辻褄が合わない事態となりました。
また、スケジュール的に間に合わず、作品中に登場する局長というキャラクターの色が塗られずにコンクリートのような状態で放映されることもありました。
1980年以降になると、国外のスタジオに発注するケースも出てきて、そこからは多くの作品で作画崩壊が発生するようになりました。
伝説のヤシガニ回
一度はその名を聞いたことがあるかもしれませんが、1998年に「ロスト・ユニバース」の第4話「ヤシガニ屠る」にて、あまりの低クオリティな作画から、その時のタイトルである「ヤシガニ」が作画崩壊の代名詞になる出来事が発生しました。
まぁこの頃はアニメが評価され始めて、更に多くの作品でクオリティが向上していた時代だったため、本作の作画崩壊が際立って見えてしまったものになりますね。
キャベツ事件
これも多くの人が聞いたことがある、またはこのアニメキャプチャ自体を見たことがあるかと覆いますが、2006年に放映された「夜明け前より瑠璃色な 〜Crescent Love〜」の第3話「お姫様 料理対決!!」でも低クオリティの作画が話題になりました。
特に調理でキャベツを着るシーンでは、緑色単色の球のようなものを千切りにしたところから、「キャベツ」という通称が呼ばれるようになりました。
ヤシガニ同様、作画崩壊の代名詞となり、バンダイビジュアル公式より「キャベツ事件」として取り上げられ、メガミマガジン紙面上では謝罪が行われ、DVDでは大幅な修正が行われました。
ダイナミック作画
こちらは近年にしては珍しい大規模な作画崩壊を起こした事件で、2017年に放映された「DYNAMIC CHORD」で、人物や周りの背景が著しく大きさが合っておらず、作画ミスだけでなく、止め絵を加工して動かしている演奏シーンなど、動かないシーンが多かった出来事になります。
脚本や展開もツッコミどころが多く、サウンド面に至ってはピアノの不協和音の効果音が2回流れたあとに1音ずつ区切って流れることから、通称「追いピアノ」と名付けられたりもしてました。
そういったことから「ダイナミック作画」と呼ばれたり、その他にも「ダイナミックシティ」やら、「ダイナミックビル」など、作中に登場する物に対して「ダイナミック」を付ける言い回しが広まりました。
作画崩壊の勘違い
作画崩壊を語る前に一つ事前に伝えておかないといけないのが、動画内での一部分を切り出したり、一場面の一部分を拡大して評価してはいけないということです。
動画の場合、敢えてスピード感や迫力を出すために、本来あり得ないような構図で描くことがあります。
また一部分を拡大する場合も同様で、遠い所にいるキャラクターでその場面に置いて重要で無い場合に、無理やり拡大して目や鼻が潰れているというのも、作画崩壊とはやや違うと思っています。
何故作画崩壊が起こるのか
作画崩壊が起こる一番の要因はスケジュールと予算になります。
納品までにクオリティ管理が行き届かない場合は、延期するかそのまま出すかの二択に迫られます。
また予算面もアニメ業界では、スポンサーから支払われる報酬が直接アニメ制作会社に入るわけではなく、上層部が大部分を持っていき、残った報酬が制作会社に前払いで支払われるため、劣悪な労働環境になりがちです。
その結果後継者が育ちにくい環境となり、アニメーターが不足し、中国や韓国といった日本国外の安い人件費に頼らざる得ない状況になっています。
よく「三文字作画」と呼ばれることがありますが、あれは中国人や韓国人の名前が三文字であるケースが多いことからこう呼ばれることがあります。
エロゲの作画崩壊
最近のエロゲーではあまり作画崩壊は起こらないですが、1998年~2010年頃の間に発売されたエロゲーには作画崩壊している作品は多く存在します。
元々エロゲーはエロゲ専属の原画家というものは存在していなかったため、アニメーターの人がその役割を担う事が多かったため、創世記のエロゲーはそこまで構図がおかしくなることはなかったです。
しかし1998年頃からエロゲーブームに乗る形で、多くの同人サークルで活動していたイラストレーターが参画し始めました。
その結果、アニメーターとしてのプロ経験が無かったり、きちんと指導を受けてこなかった同人絵師が原画家として活動し始めたため、「顔」はしっかり可愛く描けるものの、全体の構図がおかしくなる現象が多発しました。
このエロゲーバブルの時代は、多くのブランドがビジネスチャンスと言わんばかりに作品を世に創出したため、作画崩壊した作品を量産したと思っています。
現在は、そういった品質の悪い作品は淘汰されてしまい、選ばれし強者のみ残ったので、現在のエロゲーで作画崩壊することはまず無いかと思います。
漫画の作画崩壊
漫画家としての実力不足はさておきとして、現状の漫画では作画崩壊と言うのは基本無いのですが、90年代の頃は主に週刊誌などで連載が間に合わず「下書き状態」や「ベタ塗り・トーン貼り」をしていない未完成状態で公開されることがありました。
90年代以前は期日まで必達というのが全体条件だった時代だったため、未完成のまま週刊誌に掲載し、後日コミックスを発売する際に修正した状態で販売することがありました。
最近では「休載」であったり、「計画休載」のような形を取るケースが一般的になってきたので、そういった作画崩壊は起こっていないのです。
如何でしたでしょうか?
楽しみにしていた作品が作画崩壊するとすごいガッカリしますよね。
でも最近は大分その辺りは改善しつつあるかと思います。
皆様の印象に残っている作画崩壊はどの作品になりますか?
良かったらコメント欄もしくは、Twitterのりプ欄で教えて下さいね。
ご清覧ありがとうございました。