アダルト作品と全年齢作品の境界線を語ってみた(ゲーム編)


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こんばんわ
萌えログ管理人のらすくです。

アダルト作品と全年齢作品の境界線を語ってみたの4話(最終話)になります。

今週はゲーム編になります。

ゲームはきちんとした年齢制限を監視する団体がいるため、非常に分かりやすいと言えば分かりやすいですね。

今回も過去どこまで許されていたかの歴史を振り返りながら紹介したいと思います。

4話 全年齢とアダルトの作品の歴史(ゲーム編) ←今回はコチラ

超忙しい人向けの3行記事
  • 1991年にPCゲーム向けにソフ倫が登場
  • 現代の家庭用ゲーム機ではCEROが管理
  • アダルトはPCゲーム、全年齢は家庭用ゲームで棲み分け



8bit時代

131_01_01_8bit時代

8bitの代表的なゲーム機であるファミコンが出た当初は、家庭用ゲーム機では年齢制限と考えはありませんでしたが、任天堂がそこはチェックして規制しており、当然のことながら乳首表現はNGでした。

パンチラぐらいは多目に見てもらえたこともあり、度々パンチラ描写のあるゲームソフトが登場しては、ドット絵によるパンチラに一喜一憂するぐらいだったかと思います。

そんな中、1984年に北海道連鎖殺人 オホーツクに消ゆがアスキーから発売されます。

当時、堀井雄二氏率いる本ゲームの開発陣が、和琴温泉のめぐみのイラストで脱がすことが出来ないか議論したそうです。

忙しさのあまり、かなりのスタッフがプッツンし始めていたこともあり、「隠しコマンドで脱がそう」とか「乳首の色はピンクかな」と大議論になったそうです。

しかし、任天堂の規制もあったため、乳首の僅か1ドットを敢えて欠落させ、乳首を描くのはNGを逆手に取り、見事任天堂の規制を潜り抜けるという荒業を行ったのです。

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まさに脱法乳首ですよ!(正確には脱法乳首は男の娘の乳首になります)

ドラクエの生みの親である堀井雄二氏を中心とした開発スタッフの皆様、天才ですね…

一方PCエンジンCD-ROMでは少し年齢層高めをターゲットにしていたこともあり、女性のヌードシーンが登場する作品が多数存在しました。

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しかもこの当時は家庭用ゲーム機にCEROのレーティング等は存在せず、PCエンジン自体も比較的寛容だった時代なため、なし得た所業でしたね。

16bit時代

131_02_01_16bit時代

この頃になると家庭用ゲーム機も様々なメーカーが出すようになり、またゲームする人口もかなり跳ね上がってきた時代になります。

ドット絵のクオリティも向上し、センシティブなドット絵に心を驚かせる少年たちも多く存在しておりました。

特にこの時期は格闘ゲームが大ブームを迎える時期となり、ストリートファイター2の春麗やキャミィであったり、餓狼伝説の不知火舞、ヴァンパイアのモリガンなど、胸が揺れ、ボディラインが強調された作品は当時注目を浴びていました。

そんな中、龍虎の拳やキングオブファイターズで、必殺技でKOされた際に、ユリ・サカザキやキングが脱衣するシーンがあり、当時の子どもたちを大興奮させました。

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しかしやはり小学生もプレイすることもあり、残念なことにキングオブファイターズ96以降はその演出は廃止されました。
(後に復活しましたが…)

8bit時代のところに書くかどうか悩みましたが、ゲームセンターでは脱衣麻雀が当時は流行っておりましたね。

元々ゲームセンターでは年齢による夜間の入場制限は設けられていましたが、脱衣麻雀はメーカーの自主規制の元で成り立っておりました。

しかし、1999年のJAMMA(日本アミューズメントマシン協会)の規約強化を伴い、ゲームセンターから脱衣麻雀は消滅することとなります。

16bit時代の家庭用ゲーム機は子どもが遊ぶものということで、基本性描写を伴うようなアダルトゲームの類は出ていませんでしたが(勿論メーカーが許さないですが)、任天堂からライセンスを受けずに非公式という形で「SM調教師」と言うゲームが発売されておりました。

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勿論一般の流通経路(ファミコンショップなど)では入手できず、秋葉原などの一部のゲームショップや大手ゲーム雑誌経由の通販で入手できる状態となっていました。
(当然任天堂からは警告が来ていました)

小ネタにはなりますが、スーパーファミコンともなるとキャラクターにレイヤー機能が搭載されているため、キャラクターに服の画像を被せて様々な衣装を表現出来ていたため、セーラームーンやプリンセスメーカーでは改造コードを入力することで、意図的に裸にする手法が裏では出回っておりましたね。

今なら完全にアウトになりますね…

PC98時代

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PCゲームについては過去に執筆したアダルトゲームの歴史とやや重複する部分があるので、一度以下の記事を読んでみると良いかもしれません。

※お暇な時で良いですよ

特に第2話はPCゲームの転換期とも呼べる時期になりますが、元々はPCのアダルトゲームは明確な年齢制限は設けておらず、基本は各メーカーの自主規制の元で成り立っておりました。

しかし1991年にある事件が起こります。

当時とある中学生が万引きで処分を受けたのですが、その万引きした商品が「沙織 -美少女達の館-」というゲームであったため、本来少年が捕まるだけで終わるはずが、アダルトメーカーや家電販売店まで矛先が向けられ、家宅捜索を受けて、当時のジャエストの社長やきららの配送室長が猥褻図画販売目的所持で逮捕されました。

これを機に各メーカーや販売店は急激に萎縮し、エロゲー雑誌などでは掲載の撤退を余儀なくされたり、陳列しないショップも増えていき、アダルトメーカーは窮地に立たされます。

危機感を感じた当時の業界の人達は、ビデ倫のように守ってくれる業界団体が欲しいと思い、当時パソコンソフトの流通やビジネスソフトの団体であったパソ協(社団法人日本パーソナルコンピュータソフトウェア協会)に電話しました。

ザックリ伝えた内容としては「エロゲーが作れなくなる」「ソフトウェア流通にとってもエロゲーの売上は大事」「規制ルールを作って欲しい」と言った内容を伝え、するとその当時理事長であったソフトバンクの孫正義氏が立ち上がり、後日ソフ倫発足することとなります。

今のエロゲーがあるのはまさにこの出来事があったからですね。

32bit時代

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PCゲームと並行する形で家庭用ゲーム機では32bit時代に突入します。

まだこの時代はCEROが登場する前になります。

プレイステーションは基本的にアダルト系は一切NGで、セガサターンは独自のレーティング方式を取っており、「全年齢」「18推」「X指定」の3種類になります。

正確には「MA-18」というのもありましたが、こちらは海外向けのレーティングを日本で採用しただけで、「18推」とほぼ同じなのと、日本で適用されたソフトは「アイドル雀士スーチーパイSpecial」のみとなります。

この当時はギャルゲー大ブームの時代で、エロはPC、非エロは家庭用と棲み分けがされていた時代になります。

セガサターンはよりPCのエロゲーほど過激なのは無いものの、裸体・性行為を描写するエロゲーの移植を認めておりました。

その他にマイナーではありますが、PC-FXと言うゲーム機でもエロゲーの移植が頻繁に行われていましたね。

このようにこの時期は年齢制限が登場し始め、裸体(乳首が描写される)や性行為が描写される作品は、原則18歳未満の購入はできない形になっていました。

とは言え、特に罰則があるわけではないので普通に高校生は購入していましたね。

しかしこの時期、全年齢にも関わらず唯一乳首を見ることが出来るゲームがありました。

それはセガサターンから発売された「はいぱぁセキュリティーズ」です。

分かりにくいかもしれませんが、拡大するとバッチリ乳首が映っているじゃないですか。

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これは恐らくうまく審査を回避したんでしょうね(笑

そしてセガはその後、後継機となるドリームキャストではアダルトを禁止し、以降家庭用ゲーム機でアダルトな作品は出ない流れとなります。

またこの時期はゲームの改造が流行っていたこともあり、PS2のデッドオアアライブ2ではメモリカードを改造することで裸にしたり、PSのエンジェルグラフィティと言うギャルゲーでは、裸体に衣服をレイヤーとして被せる方式であったため、衣服を取り除く行為が可能でした。

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本来この手の裸体には乳首まで描かれることが無いのですが、なんとスタッフの手で乳首が描かれていたんですよね。

これは当時改造マニアの人達を大いに賑わせました。

今だったらきっと無理でしょうね…

64bit以降、オンラインゲーム、ソシャゲ

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近年の家庭用ゲーム機になると3Dポリゴンのきめ細やかが向上し、また画面の高画質化が進んだこともあり、あらゆる角度から見ることを利用して、如何にしてパンチラを見るかに情熱を燃やす若者が増えてきました。

またよりリアルになったことで、女性のボディラインが扇情的描かれることで多くのプレイヤーを魅了させるようになります。

オンラインゲームではこれに加えて暴力的なシーンがリアルティに表現されることもあり、年齢制限が設けられることもあります。

一方家庭用ゲーム機は基本一切アダルトNGとなりますが、やはりエロを求める層は確実にいるためにセンシティブギリギリを攻める作品も多数登場します。

任天堂と聞くとその辺りが一番厳しいイメージを抱くと思いますが、かつてWiiやNintendoDSの限界に挑んだ猛者たちがいます。

それは2008年4月に発売された「お掃除戦隊くりーんきーぱー」と、同年2008年7月に発売された「どきどき魔女神判2」です。

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「お掃除戦隊くりーんきーぱー」はシンプルなストーリーですが、学校内を汚すゴワルスキーのメンバーと戦闘する際、ひたすら隊員側についた汚れをWiiリモコンを振って落としていくのですが、クリア後に見られるご褒美CGはまぁまぁ色気要素が強いものとなっております。

「どきどき魔女神判2」もバトル画面で女の子の体に触れたり、息を吹きかけたり、一定条件で胸が揺れたり、服がはだけるといったお色気要素満点でした。

CEROの限界に挑戦したゲームとも言われていましたね。

ソシャゲに置いては言わずもがなかもしれませんが、兎に角ほぼエロゲーなのでは?と思わせるぐらいセンシティブなイラストが盛り沢山です。

中にはマンスジが見えるということでイラスト差し替えられる事件もありましたね。

最近だとブルーアーカイブやNIKKE辺りは乳首こそ見えていませんが、中々のセンシティブなゲームになっています。

昨今の事情

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家庭用ゲーム機でアダルトゲームはほぼ100%出ていないのが現状になります。

明確にアダルトゲームはPC、全年齢ゲームは家庭用ゲーム機で棲み分けされているかと思います。

アダルトゲームで人気が出れば、性行為を除外して家庭用ゲーム機へ移植といった流れが鉄板でしょうか。

そう、アダルトと全年齢の大きな差としては「乳首が出るか出ないか」と「性行為があるか否か」に尽きると思います。

逆に言うと性行為が無いかつ、乳首さえ出なければ全年齢と言い張っている現状があります(笑

まぁ中途半端に乳首出してアダルト作品にするなら、全力でアダルト路線で振り切ると言った感じでしょうか。

そのため乳首は出るけど性行為は無い、といったゲームはほぼ存在しないと思います。

ちなみにアダルト作品で、登場人物の年齢が18歳未満のキャラクターの性行為は、描写しないのが原則になっています。

小学生っぽく見えても大人!



如何でしたでしょうか?

久々の長期連載ものになりました。

とは言え、実際には書いたのは同日に一気に書き上げたので、連載感は一切無いんですけどね。

実際に書いてみたら長くなったから分割したと言った感じです。

最近は少しでもセンシティブに描くと某団体が過剰に反応するため、表現の不自由が悩みのタネですよね。

そういう意味でも明確なガイドラインが存在しても良いのかなとも思いました。

まぁそんなのを作っても騒ぐ人は騒ぐか…(意味無いか

所詮はアダルトか否かは、かなり人の主観に委ねられるので、この手の論争は永遠に終着点は迎える日は無いのかもしれませんね。

ご清覧ありがとうございました。

[ 2023/01/28 19:50 ] 雑学 | TB(-) | CM(0)
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