前置き
様々な創作物に置いて、感情表現によっていつもと違った目の状態を表現することで、より感情を際立たせることがよくあるかと思います。
以前にも「ジト目」について語ったと思いますが、今回はジト目以外を一挙に紹介していきます。
ちなみにオッドアイ、糸目、ツリ目、タレ目と言った、常時状態が同じである目の形質については別の機会で紹介しようと思います。
星目
「星目」の本来の意味は、目の角膜や結膜にできる粟粒あわつぶ大の白い斑点が出来る病気を指すのですが、今回紹介したいのはそれではなく、感動したり興奮した際に目をキラキラと輝かせる時の表現になります。
描き方としては目の中に星を描くことでキラキラとさせている状態であったり、目から星が飛び出す感じで描かれることがあるかと思います。
ちなみに個性として常時、この星目の状態のキャラクターも居たりしますね。
炎目
「炎目」は熱血作品であったり、何かしらの戦闘などで燃え上がった時によく描かれる表現の目ですね。
こちらは少年漫画であったり、主に男性キャラクターに多いかと思いますが、たまに女性キャラクターでも瞳を燃え上がらせる表現が採用されることがありますよね。
その他にも片目だけ炎が出現や、能力を使う際に瞳の青い炎が…と言った厨ニ的な表現にも利用されるかと思います。
バッテン目
「バッテン目」は何かトラブルに巻き込まれて強い衝撃を受けた際に、よく使われる目の表現になります。
バッテン目の描き方として片目ずつ「✕」と描かれることもあれば、両目セットで「✕」と描かれることもあれば、左右の目を「><」と描かれるなど様々かと思います。
描き方次第にはなりますが、相手を小馬鹿にする時や、恥ずかしくてテンパっている時にもバッテン目が使われることがありますね。
後述に示す「ぐるぐる目」とセットで使われることがあるかと思います。
パチパチ目
「パチパチ目」は驚いた時や呆気にとられる時に、よく使われる表現の目になります。
目を◯にした状態でパチパチする場合もあれば、通常の目の状態でパチパチさせて冷や汗を垂らしている場合もあります。
通常の目の状態でパチパチさせている時に、コマ送りにして「半目」状態で撮り、興奮する猛者も稀にいたりしますよね。
三角目
目の形状で「三角目」と言う言葉がありますが、今回はそちらではなく、主にギャグ系のシーンで怒った時に使われる表現になります。
ツリ目をデフォルメにした感じでしょうか。
「ジト目」も目の形がやや三角気味になっていたりしますよね。
その他にも星目と組み合わせて表現することもありますね。
キョロキョロ目
突如目が泳いで左右にキョロキョロさせる「キョロキョロ目」は、不安感であったり、後ろめたい時に使われる表現になります。
眉毛が平坦、もしくはやや下がり気味だったりしますよね。
スパイなどの潜入捜査の時や、知らない土地で困惑している時にも使用されますね。
ハート目
相手にメロメロになっている時によく使われるのが「ハート目」ですね。
目の全体を「ハート」に描く手法は、昭和後期から平成中期の古い作品に見られていました。
最近では瞳の中に「ハート」を描く手法が主流であり、多くの作品で見受けられるかと思います。
また、個性として常に瞳の中にハートが描かれているキャラクターもいるかと思います。
◯目
主に驚愕、唖然、呆然とした時に、目を◯にした状態が「◯目」になります。
パチパチ目と類似品になりますが、違いとしては瞬きをしておらず、目がふるふると震えているのが特徴かと思います。
割りと新しい表現で、起源は「あずまんが大王」と呼ばれていますが、定かではありません。
後述に示す涙目と併用されることがあるかと思います。
また◯目をより点にしたのは「点目」となりますが、こちらは最近は殆ど見なくなりましたね。
デフォルメキャラクターとして常時「◯目」のキャラクターが居たりもしますね。
ぐるぐる目
何らかの衝撃を受けて目の焦点があっておらず、目がくるぐると回っているのが「ぐるぐる目」になります。
古い作品だと目自体がぐるぐる回っている描写が多かったかと思いますが、最近の作品だと目の中がぐるぐるしている描写が多いかと思います。
描き方もシンプルに円タイプ (◎ ◎) と、うずまきタイプ (@ @) の2種類あるかと思います。
パニックであったり、催眠であったり、目を回していたり、テンパってしまったり、様々な状況に使われることがあります。
この他にも疲労困憊やヤンデレ状態、狂気状態にも使われるかと思います。
テンパっている場合だと、涙目とも併用されることもあります。
こちらも個性としてぐるぐる目のキャラクターが居たりしますね。
涙目
「涙目」は創作物において絶対に外せない感情表現に伴う目の状態かと思います。
ギャグとシリアスの2つのケースで使われるかと思いますが、悔しさや辛く悲しい状況による涙目であったり、感動や嬉しさによる嬉し涙であったり、感情も様々ですし、作風によって雰囲気はかなり異なるものとなります。
勿論シンプルに目にゴミが入ったり、目が乾燥して涙目になるケースもありますが、割りと感情の照れ隠しであることも多かったりしますね。
その他にも怒りから来る涙目とかは「萌え」の対象だったりします。
レイプ目(虚ろ目)
「レイプ目」とは人物の瞳から光沢を失い、表情がない状態になります。
本当はこれ単品で1本記事を書こうと思ったんですが、思いの外、短くなってしまったので諦めた次第になります。
少し話がそれましたが、元々はエロゲーなどの作品で、女性が強姦や凌辱により、正気を失い瞳の光沢を失い、抵抗もせずにされるがままの人形のような状態になっている場面で多用されていたので、このように呼ぶようになったかと思います。
「レイプ目」と言う呼び方に抵抗ある人は「虚ろ目」「目が死んでいる」「死んだ目」「目に光がない」「死んだ魚のような目」のように表現する場合もあります。
また精神状態とは限らず単純に淡色で塗られた目は「ベタ目」と呼ばれています。
その他にもジト目とも近いですが、冷たい目線であったり、何らかの能力に目覚めて理性を失っている状態でも、光沢を失った瞳が描かれることがあるかと思います。
総括
今まで紹介してきた「目」以外にも「飛び出し目」や「猫目」や「ドル目」もあるのですが、今回は割愛しました。
軽く説明すると、「飛び出し目」は衝撃的な出来事で目が飛び出している描写でよくギャグアニメで使用されていますね。
「猫目」は悪巧みや惚けている時に瞳が縦線のように表現されているのだったり、「ドル目」は何か金銭的な恩恵がありそうに目が「ドルマーク」や「¥マーク」になる状態ですね。
このようにアニメや漫画は昔から感情を大きく表現する際に、「目」に特徴を持たせることで、読者や視聴者に伝えてきたかと思います。
昔は割りとガッツリ「目」自体に特徴を持たせていましたが、最近は「目」の中の「瞳」の方に特徴を持たせるようになってきたような気がしています。
昨今の絵師も「瞳」に並々ならぬ労力を掛けているので、「瞳」と言うのは奥深いものですね。
如何でしたでしょうか?
本当は「レイプ目」単体で記事を書こうとしていましたが、尺的に短くなったり、そもそも「萌え」とはテーマ的に外れるため、感情表現に伴う「目」の状態について記事を書いてみました。
今度機会があれば目の形状の方についても記事が書けたら良いなと思います。
皆様は、どのタイプの目がお好きですか?
良かったらコメント欄かTwitterのリプ欄で教えて下さいね。
ご清覧ありがとうございました。