各動物それぞれのケモミミについて1本の記事が書けそうだったので、またシリーズ物を書こうと思ったのですが、シリーズ物は需要があるかどうか分からない状態で進めると後に引けない一面があったので、今回はケモミミという大きな括りで一本の記事にしてみました。
今回のテーマはあくまでも「ケモミミ」にスポットを絞るので、「ケモナー」(またはケモノキャラクター)については語りません。(ケモナーはまた別の記事で紹介したいとも思います)
また耳に纏わるものとしてエルフ耳、ヒレ耳、羽耳、メカ耳、角も今回のテーマから外させて頂きます。
ケモミミとは
ケモミミとはいわゆる動物(主に哺乳類)の耳の事で、ケモミミキャラクターはケモミミが生えたキャラクター(主に人間)になります。
哺乳類と一言言ってもなんでも良いわけではなく、主に猫耳、ウサギ耳、犬耳、狼耳、狐耳と言った可愛い哺乳類がポピュラーになります。
ケモミミはオタク界隈で生まれたものではなく、大衆に元々存在しており、その代表格で言えばバニーガールが広く周知されているかと思います。
バニーガールは海外のクラブが始まりで、このバニーとはウサギ(ラビット=rabbit)の幼児語(ウサちゃん的なイメージ)で、このウサギを採用した理由は年中発情しているイメージから、「自分はいつでも男性を受け入れる準備が出来ている」という比喩で始まったようです。
(まぁ後にフェミニストから激しく非難されることになりますが)
ケモミミの起源
ケモミミの原点を辿るのは大変難しいです。
1963年に手塚治虫氏の「リボンの騎士」には猫耳の少女の描写があり、日本最古の漫画ではこちらになりそうですが、どちらかと言うとケモノキャラクターとしての原点のように思えます。
そもそも手塚治虫氏が手掛ける漫画には多くのケモミミキャラクターが存在しますよね。
1970年にはアメリカのアニメの「ドラドラ子猫とチャカチャカ娘」で猫耳が登場してきています。
一方日本では1978年に大島弓子氏による「綿の国星」に登場してくる「須和野チビ猫」が、現代のケモミミキャラクターの原点かもしれません。
ケモミミの認知の拡大
1980年創世記
認知され始めたきっかけはやはり1980年に鳥山明氏の「Dr.スランプ」に出てくるキャラクターが付ける形としてケモミミが登場し、少しずつ認知されたかと思います。
1989年には永野あかね氏による「猫でごめん」では現代のケモミミに通じるキャラクターが登場し、当時の漫画のクオリティを考えるとかなり高いクオリティの作品だったかと思います。
(読者アンケートで作品がエロくなったっていう感想に、落ち込んでいる永野あかね氏に同情しつつも可愛かった)
1990年黎明期
この頃になると多くの作品で広くケモミミキャラクターが登場し始めます。
1994年には「真SAMURAI SPIRITS」に「チャムチャム」、1997年「悠久幻想曲」に「橘由羅」と言った感じでゲームでも広く登場するようになります。
そして1989年にゲーマーズの情報誌「フロムゲーマーズ」に「でじこ」が登場することで猫耳のブームの先駆けとなります。
2000年以降全盛期
2000年以降は「萌え」のブームも相まって一つの萌え要素としてジャンルが確立したかと思います。
2006年にはメイド喫茶の流れから猫耳カフェも登場し、コスプレのアクセサリーとして広く周知されたかと思います。
最近ではVTuberのキャラクターに採用されることも多いですね。
ケモミミの種類
ケモミミの種類はどんなのがあるのかまとめてみました。
尚、悪巧みする際に生えてくるケモミミは一旦外しました。
また、ケモミミが生える位置はどの哺乳類をモデルにするかで変わってくるので、こちらも種類の分け方として対象に含めませんでした。
どでかい耳タイプ
とにかく顔の面積に対してでかいのが特徴です。
もはやどっちがメインなんだと言わずにはいられないぐらい、自己主張の激しく、存在感をアピールしていますね。
普通の耳タイプ
どでかい耳との明確な線引は無いですが、割とポピュラーなのがこのタイプではないでしょうか。
四つ耳
普通の耳とほぼ同じ感覚で利用されますが、ケモミミと人間の耳の全部で4つの耳が存在するケースですね。
度々海外ではケモミミの話をする際に、人間の耳はどうなっているの?っと騒がれることがありますが、確かにケモミミのキャラクターは髪で人間の耳が隠されている場合がありますが、普通に人間の耳が描かれているケースもあります。
コスプレ
こちらはケモミミの定義とやや離れてしまいますが、ストーリーの中で付け耳を付けて「かわいい!」と歓喜の声が出る場面で度々登場しますね。
ケモミミの種族
ケモミミで採用される哺乳類でいくつか代表的なものを紹介したいと思います。
本来はこれら単体で記事にするつもりだったのですが、今回「ケモミミ」という大きい括りで紹介記事を書かせてもらったので、軽く紹介だけしようと思います。
猫
ケモミミの源流にして代表的なのは猫耳では無いでしょうか。
悪巧みする際に登場するケモミミも猫耳が採用されることが多いですね。
性格も自由奔放でいたずらっ子なイメージのキャラクターが多いかと思います。
犬
犬耳は猫耳に匹敵するぐらいメジャーではないでしょうか。
犬の種類によって耳の形状、位置は様々ですが、猫耳と差別化を図るためにたれ耳で描かれるケースがありますね。
性格は割と従順で真面目なキャラクターが多い気がします。
狼耳と狐耳との区別が難しいですが、迷った時は犬耳と思って良いかもしれませんね。
狼
犬耳との違いは難しいですが、作品のキャラクター紹介などで狼がベースになっている時は狼耳になります。
ヴァンパイア(格闘ゲーム)に出てくるガロンのようにどちらかと言うとケモノキャラクターに多いかもしれません。
狐
こちらも大変メジャーでかつ、他の種族と見分けるのが難しい狐耳ですね。
妖狐がベースになっていることもあり、和風なキャラクターとして巫女服との組み合わせと言ったら破壊的な可愛さを醸し出しますよね。
兎
バニーガールの必須アイテムとも言えるのが兎耳ですね。
明るくて元気なキャラクターに採用されることが多いのでは無いでしょうか。
今から20年前にラグナロクオンラインと言うネットゲームで、四つ葉のクローバーと言うアイテムの供給が止まり、うさみみヘアバンドの合成アイテムが揃わずにゲーム内でとてつもなく高騰しましたねぇ。
対象が少ない動物
虎耳、鼠耳、熊耳、狸耳は前述で紹介した動物に比べるとかなり対象となるキャラクターが少ないです。
もしかするとここに思わぬビジネスチャンスがあるかも・・・?
滅多に見かけない動物
パンダ耳、ロバ耳、鹿耳、羊耳、牛耳、猿耳、象耳、豚耳は対象となるようなキャラクターをまず見たことがない動物になります。
もしかすると同人とかすごく狭い界隈では存在しているかもしれませんが、この辺りの動物で代表的なキャラクターが存在するのであれば、是非コメント欄で教えて下さい。
馬耳
馬耳は本来滅多に見かけない動物に元々分類されておりましたが、昨今アプリで爆発的に人気が出た「ウマ娘プリティーダービー」で一気にその確固たる地位を築いたのでは無いでしょうか。
何かと炎上が多い
ケモミミは何かと炎上しやすいテーマになります。
よくありがちなのが、ケモミミ好き=ケモナーの誤認でしょうか。
人間に獣耳が付いただけではケモノにはならないので、あまりこのテーマに詳しくない人はお気を付けください。
(特に公式でツイートする際は炎上しやすいので要注意です)
拒絶されやすい理由としてはやはり同人誌の影響が大きいと思います。
18禁向けのケモナーの同人誌では、かなり過激な描写や理解し難い描写(例えば獣姦を彷彿させるような描写)が多々見受けられるため、ケモナーに対して世間からあまり良い印象無いケースもあり、同じ括りにされたくないというところかと思います。
他にもケモナーの起源を主張した公式が炎上した事例もありましたね。
海外での反応
海外では獣耳の事を「beast ear」って呼び・・・そうに思いますよね?
実は海外では獣耳単体による萌え要素はあまり取り扱われておらず、ケモノキャラクターの一種(ケモナー)の一部として取り扱われているため、Furryと呼ばれております。
元より海外ではディズニー映画でも動物が歩いて喋ったりするのは割と一般的な作品として登場するため、中途半端に耳だけケモノと言う考えはあまり無いのかもしれませんね。
ではケモミミは余り需要が無いのか?と思われますが、実はそうでもないです。
2017年に同人PCギャルゲーの「ネコぱら」を覚えている方はいらっしゃいますか?
今のPCゲーム業界では1万本売れればヒット、5万本売れれば大ヒット、10万本で異例と言われるこの時代に、本作品はなんと170万本売り上げた作品になります。
しかもその9割が海外のユーザーだったのです。
まぁ海外と言っても欧米と言うよりかは殆どが中国だったんですけどね。
そのため、ケモミミは主にアジア圏を中心にシェアが拡大しているのかもしれませんね。
如何でしたでしょうか。
今回はテーマとしてかなり大きいテーマに挑んでみました。
猫耳、うさ耳、犬耳それぞれで本当は一本の記事が書けそうでしたが、今回はケモミミと言う大きなテーマで書かせてもらいました。
もし需要があればもう少し掘り下げた各動物でのケモミミを記事にしてみようと思います。
ご清覧ありがとうございました。