さて今回は2000年代のアニメのヒロインの紹介ですが、前回ある程度テンプレート的な女の子のキャラクターが出てきましたが、それも徐々にマンネリ化し始め、ただキャラクターが可愛いだけでは売れず、エヴァンゲリオンのような質の高い作品を視聴者が求め始めた時期かと思います。
アニメを見る世代も90年代から更に拡大し、好みも大幅に広がった時期になります。
そして、90年代から徐々に声優が表舞台に出て来るようになっていましたが、2000年頃からはもうアイドルのような扱いになって言った時期になります。
では早速この時代のヒロインについて紹介していきます。
機動戦士ガンダムSEED
「機動戦士ガンダムSEED DESTINY」の続編も含めると2002年10月から2005年10月までと言う、この時期のアニメタイトルとしては中々のロングスパンのアニメでしたね。
さすがガンダムと言うべきでしょうか…
もうこちらはもう説明不要ですよね。
(下手ににわかな私が説明してもグダりそうなので)
SEEDでは最高視聴率8.0%で脅威でしたが、DESTINYは更にそれを超える最高視聴率8.2%を叩き出しましたね。
ちなみにこの時の裏番組は台風接近による台風速報でNHKが37%超える視聴率を出していたので、大健闘ではあったのでは無いでしょうか。
ラクス・ウライン
本作のヒロインですね。
典型的な上流階級のお嬢様で、おっとりしている反面、好奇心で肝が据わっていたり、戦場に赴く強い女性と思いきや、シーゲルの時には涙を見せたり、人間味に溢れていましたよね。
お嬢様のようで孤児院では食事を作ったり子どもたちの面倒を見ている面もありましたね。
「…そうですか。でも貴方が優しいのは、貴方だからでしょう?」は名言でしょうか。
この子の人気はとてもすごく、アニメージュのキャラクターランキングでも2002~2006年の間1位を取り続けました。
(2003年だけは鋼の錬金術師のリザ・ホークアイが1位を獲得)
カガリ・ユラ・アスハ
登場時はキラに「女」として認識されていなくて本人がマジギレしてしまうほど、ちょっと男っぽい感じの女性ですね。
(でも一人称は「あたし」なのですが・・・)
こういうギャップ良いですよね~
明るく活発で男勝りな一面で、コミックでは腕相撲でキラを負かす身体能力もありましたね。
ラクス・ウライン同様、キャラクター人気ランキングでは5年ほどランクインを果たしておりました。
コードギアス 反逆のルルーシュ
現実とは異なる歴史を辿った架空世界の物語ですね。
本作品は2クール放映されましたね。
殺された母親の復讐と妹の未来のため、悪役としての立ち位置で、いかなる手段を使っても帝国へ反逆を遂行するという、この時代のアニメとしては珍しいアンチヒーローの作品でしたね。
展開の速さから、視聴者を飽きさせなかったと思います。
C.C
そんな作品に登場する不老不死の少女、C.C(シーツ―)ですね。
この子の人気は非常に高く、オンラインゲームでも「CC」や「シーツ―」というキャラ名を付けた人を多く見たような気がします。
性格は中々の傍若無人で、辛辣な口調で棘のある言葉を掛ける一方、冗談めいた雑談を交わす様子も見られる子でしたね。
「男は床で寝ろ!!」は名言ですね。
ガンダムSEEDと世代交代する形で、C.Cは3年ほど人気ランキングにランクインしていましたね。
(2007年と2008年は1位)
2000年代中期以降は「涼宮ハルヒの憂鬱」や「灼眼のシャナ」と言った競合揃いの中、大健闘したのでは無いでしょうか。
けいおん!
ちょっと2010年に差し掛かっていたので、この回で紹介するか迷ったのですが、どちらか一方に入れないといけないので、この回で入れました。
もう言わずもがな作品ですね。
これをきっかけにバンド始めた人も少なからずいるのでは無いでしょうか。
女の子が中心のアニメでほのぼの系と言ったら良いんでしょうか?
この時期は「らき☆すた」や「けいおん!」と言った女の子の日常を描く作品がちょっとブームになりましたね。
本作品では主要キャラクター4名の内3名が人気ランキングにランクインするブームっぷりで、2009年~2010年の間人気を維持しました。
ちなみに筆者は澪派です。(聞いてない)
平沢唯
「軽音楽部」の事を軽い音楽だから簡単な事しかやらないという中々おとぼけキャラの子。
軽音ではカスタネットはやらないと思う…よ?
スキルの起伏は激しく、飲み込みは早いが忘れるのも早く、赤点取るものの追試では100点だったり、ギター弾きながら歌えなかったところ、猛特訓で歌えるようになったり、でも結局声を枯らしちゃったり、なんとも個性豊かなキャラクターでしたね。
でも唯ちゃんが人気高いのに、それを支える妹の憂ちゃんがランクインしないなんて…と言う個人的な感情は横に置いておきますか。
秋山澪
恥ずかしがり屋でしっかり者のキャラクターでしたね。
だけど怖い物が大の苦手の可愛い一面もありました。
本当は文芸部に入る予定が、幼馴染の律に引っ張られる形で軽音部に入る事になりましたね。
メイド服姿はとても破壊力ありましたよね…
色々語りたいのですが、私が澪ちゃんを語り始めたら一本の記事が書けてしまうぐらい止まらないので、これ以上語るのは辞めようと思います。
「らき☆すた」でも「柊かがみ」が好きだったので、女の子グループでしっかりしているけど時折か弱い一面を見せる子が、私の好みなのかもしれません。
中野梓
「あずにゃん」の相性でお馴染みの中野梓です。
原作では2巻、アニメでは8話で初登場し、唯たちの演奏に感動し軽音部に入る事になりました。
元々高い意識の元で音楽をやっていたため、対照的である緩い雰囲気の部で最初は戸惑いつつも、やがて染まっていきましたね。
声優の竹達彩奈さんは、前年OVAのkiss×sisのあこ役からの、華々しいけいおん!の主要キャラクターのデビューになりましたね。
これをきっかけに後に大ブレイクしました。
同じくkiss×sisのりこ役の巽悠衣子さんも同作品の生徒ではなく、竹達さん同様主要キャラクターに抜擢して欲しかったですねぇ
その他
ここからは単発(単年)で人気があったキャラクターの紹介をしようと思います。
本田透(フルーツバスケット)
「フルーツバスケット」の主人公「本田透」ですね。
「フルーツバスケット」の人気は日本だけに留まらず、北米でも人気が高く、2007年には最も売れている少女漫画としてギネスブックにも認定されました。
その為、内容は知らなくてもタイトルは知っているという方も多いのでは無いでしょうか。
そんな「本田透」ですが、趣味は家事で、両親を亡くし、小山で一人テントで生活し、ビルの清掃のアルバイトで自活する逞しい少女でしたね。
リザ・ホークアイ(鋼の錬金術師)
これまた大人気アニメ「鋼の錬金術師」に登場する「リザ・ホークアイ」ですね。
常に冷静沈着で、よほどのことが無い限り感情を表に出さないですね。
その一方プライベートでは笑顔のシーンも多く、引き取り手の無い子犬を引き取ったり根はやさしく、このギャップで人気が出たのでは無いでしょうか。
泉こなた(らき☆すた)
ニコニコ動画でブームになりましたよね~
あの頃のニコニコ動画はリリースして間もない時期で無法地帯だったので、普通に全話見る事が出来ましたよね。
しかし、それが功を奏して一気にブレイクし、数多くのMAD作品が投稿されるようになり、OPの「もってけ☆セーラー服」は中毒性が高いと言われる歌で、オリコン初登場で2位を記録するヒット曲となるほど話題になりました。
そんな「らき☆すた」に登場する、泉こなたは「貧乳はステータス」といった名言や、ツンデレの解釈の間違いの指摘など古参のオタク達の心に突き刺さったのでは無いでしょうか。
涼宮ハルヒ(涼宮ハルヒの憂鬱)
2000年代を代表する作品として忘れてはならないのは「涼宮ハルヒの憂鬱」の「涼宮ハルヒ」ですね。
本作の特筆するポイントとして、原作の発行順と物語上の時系列が異なる順序で放映された事ですね。
原作に忠実にすることと原作ファンに対するサプライズを目的としていますが、筆者はラノベは読まないタイプだったので、素直に時系列順で視聴しましたが、同じように原作知らずに順番に見ていくとつまらない展開になっていたでしょうね。
秋葉原でゲリラダンスはYoutubeやニコニコ動画で知った人も多いのでは無いでしょうか?
まだSNSがそこまで発達していない時期でしたが、mixi?とかで募ったんでしたっけ・・・?
2006年春にライトノベルのハルヒと少女漫画(桜蘭高校ホスト部)のハルヒでWハルヒと言われていましたよねー
そんなに一般的ではない名前なのに見事に被ってしまいましたね。
如何でしたでしょうか。
この時期はアニメは子ども向けから大人向けに変わっていき、放送時間帯も深夜に移行していきました。
深夜帯への移行は低予算である事情もありますが、この時期は品質低下もたびたび見られ、よく言われる作画崩壊の作品も多かったと思います。
視聴者離れを防ぐため、アイドル化しつつある声優の力で人気を維持しておりました。
声優アイドル化の先陣を切ったのはやはり平野綾だったのでは無いでしょうか?
後に様々な事件から炎上し、その後の声優界には余り出てこないようになっていましたが(本人もオタク業界はアイドルの足掛かりと考えていたし)、色々叩かれるものの私個人の考えとしては「嫌な事は嫌とハッキリ言える人」だと思っていたので、そこまで嫌悪感はなかったですが、色々苦労しただろうなぁと思って見ていました。
少し話が反れましたがそんな中、2002年には「ほしのこえ」という作品を生み出した新海誠氏と言った新たなアニメーターも誕生していきましたね。
この時代は、90年代に見られた新しい作品が出るたびに人気ヒロインがコロコロ変わるというよりか、作品が続く限り、または終わっても人気を維持するヒロインが増えたかと思います。
作品の質がより一層求められ、そして人気作品に引きずられる形でヒロインに注目が集まっていたから、この時代の事を「付和雷同の時代」と呼んでみました。
次回予告
いよいよ次が最終回となります。
2010年代はアニメはもう子ども向けではなく、ターゲットが完全に大人に移行していきます。
年齢層、性別も多様な時代となり、これだ!と呼べる共通認識のヒロインはほとんどいなくなり、「私の推し!」と言った感じで好みのヒロインが多様化した時代についてお届けしたいと思います。