プラナス・ガール
「プラナス・ガール」は松本トモキ氏による2009年から月刊ガンガンJOKERで連載されていた作品になります。
成績優秀、スポーツ万能である主人公「槙 まきと」が、偶然出会った「藍川絆」に一目惚れをしてしまうという物語です。
作風
察しの通りこの「藍川絆」は男であり、主人公の槙が気に入ったこともあり、小悪魔的な言動で槙を振り回すという展開ですね。
特にドロドロとした展開は無く、終始ドタバタした明るい展開で、藍川が槙に小悪魔的に迫るシーンも多く、それにアタフタする槙といった感じで、ストレス無く見ることが出来ると思います。
見どころ
展開が明るい
作風でも説明した通り、何と言ってもドロドロとした暗い雰囲気は一切なく、藍川がとにかく超可愛いです。
勿論ラブコメなので失恋のシーンはあるのですが、悲しみに打ちひしがれるような描写は無く、胸を打たれるような場面は出てこないです。
シリアスになりすぎず、藍川の性別が男であることをネタにしたギャグでクスッと笑わせられます。
藍川が可愛すぎる
男なのか女なのか曖昧にはせずに、ちゃんと男であることを明言しており、更に男である姿も描写されています。
しかし藍川の持ち前のイタズラ心で、小悪魔な誘惑で槇を振り回していくのがまた良いですね。
まともなカップルがいない
そして本作はまともなカップルはおらず、百合カップルだったり、姉弟カップルであったり、いわゆる一般的な男女のカップルが登場しません。
また、男の娘漫画でありがちな親兄弟など反対や、クラスメイトの好奇な目線や、友だちに打ち明けられないような疚しい思いや罪悪感は一切出てこずに、いわゆる明るい「ラブコメ」が演出されています。
最終的には親公認だったりするので、認められないことによる悩みや戦いが無いのが多様性が認められてて大変良いです。
綺麗に完結する
序盤はお互い両思いなはずなのに槇は素直になれず、どんなに仲良しになってもくっつかないドキドキ感があります。
しかし物語が進むと、何故藍川が女装をしているのかや、男と女どちらが恋愛対象なのかや、徐々に見えてくるようになります。
そして当初自分が藍川の事が好きなことを認めていなかったの槇ですが、後半に進むに連れて藍川が好きなことを徐々に認めていきます。
少年の初恋は美少女♂でした。
高校3年の5月に主人公の牛若柊吾が、とある高校に転入することになったのですが、そこで偶然に彼の初恋であり、同時にトラウマを植え付けた竜ヶ崎蓮と出会う物語です。
何故トラウマかというと、初恋だった女の子が女装した男子だったことにショックを受け、更にその後の人生でも学校一の美少女を見ても竜ヶ崎の事が頭から離れず、恋愛がサッパリできない状態になったからです。
作風と見どころ
作風は牛若と竜ヶ崎とのラブコメ…と思いきや、この二人のラブコメ要素や、竜ヶ崎がデレる姿は一切出てきません。
本作は竜ヶ崎が部長を務める女装部と、その部で同じように女装している4人のメンバーのバックグラウンドを含めた物語になっています。
そう、竜ヶ崎と牛若の男の娘に纏わる物語と見せかけて、合わせて登場する4人の男の娘のキャラクターを含めた物語となっていて、1作品なのに5作品分ぐらい楽しみが味わえちゃうのですよね。
また、女装部と言うだけあって、男の娘とのラブコメが無いのか…と言うとそうでもなく、ちゃんと男の娘×男とのラブコメ要素もあり、竜ヶ崎だけでなく、その他のメンバーの女装する経緯や、その後の展開が見どころになっています。
キャラクターの魅力
竜ヶ崎蓮
男の娘と言うよりかは女装男子が色濃いキャラクターで、持ち前の美形を武器に女装はシンプルにカチューシャ、ロングヘアー、制服のみになってます。
作風でも語りましたが一切デレる描写もなく、常に強気なナルシストで、勉学、料理も完璧で、学校内でも人気者になっています。
女装に対して強い信念を持っており、いつも考えがブレず、ナルシストの性格で誰のものにもならないと豪語していますが、牛若の事は信頼しており、実は女装の良さに気付かせたのも実は牛若だったというものになります。
裏ではひっそりと牛若に心配を掛けないようにしているところが魅力的です。
鳳愛
女装のきっかけは小さい頃モテすぎて逆につまらなくなり、自分の顔しか見ていない女の子には一切心が動かなくなり、理想の女の子を生み出すために女装を始めたようです。
好きなタイプの女の子は絶対自分に惚れず、自分を振り回してくれる小悪魔のような女の子が好みのようですね。
自分が演じる女装が好き過ぎる辺りは、竜ヶ崎と似てますよね。
ちなみに男に戻ると女装しているときとは全然性格が異なり、徹底して虚無の状態に陥ります。
鳳愛には双子の姉がおり、姉は逆に自分の理想の男を追求して男装していて、そっくりな性格をしていますが、この二人の掛け合いがとにかく面白い!
また寮で同室で一緒に暮らす朔太郎とよく言い争っていますが、この二人の掛け合いもすっごいおすすめです。
仲悪そうに見えて、結構朔太郎の事も気にかけてて魅力的ですよ。
体のゴツさを気にしており、水着を着る描写が無かったのが些か残念でしたね(笑
司馬朔太郎
シンプルに可愛いものが好きという理由で女装を始めており、一切男の娘要素がないように見えて、実はダーリン(♂)という恋人がいるというキャラクターになっています。
本作では珍しくちゃんと男の娘をやっている!
勿論、女装し始める過程だったり、恋人と付き合いまでの過程には物語はありますが、恋人とイチャイチャしている姿はめちゃくちゃ可愛いです!
ちゃんと女の子をやってるんです!
多分ダーリンのことを恋人として好きなんでしょうね。
そのため、女装部と言いつつも、ちゃんと男の娘をやってます。
鳳愛と異なり、今はまだ体系的に水着が着れますが、徐々に体型がゴツくなっていくことや、アクセサリが似合わなくなってくることを気にしている感じがしますが、ダーリンから可愛いと言われて喜んでいる姿は超可愛いです。
筆者的には1位2位を争う可愛さです。
卯月ノア
本名はノア・パラニュアート・プリンスで、島国パラニュア王国の王子であるという。
褐色肌のボーイッシュな感じの子です。
ノアの出身国では、「王族は15歳になると成人の儀として1年間他の国で女性のふりをして生活する」という仕来りがあり、本人としては不本意に女装をしているようです。
しかし、ひとつ上の上級生である乾千尋に一目惚れされ告白されます。
勿論、後に男と打ち明け友達同士になるのですが、その後ノアの可愛さに徐々に乾はただの友達以上の感情を抱くようになっていきます。
乾の熱烈な「可愛い」褒め?される度に、本当は「可愛い」と言われて嬉しくなかったはずが、徐々に嬉しさを感じるようになって、戸惑いを隠せなくなっていくようになる過程はめちゃくちゃ可愛いです!
ノアには是非そのまま可愛さに目覚めてしまって、男の娘に極めてほしいものですね(笑
ちなみに一部のファンからは異様に人気が高いようです。
末永あさひ
あさひの女装はキャラと一心同体化するための儀式で、そうすることでゲームが強くなるからだそうです。
そのため恋愛には興味ないと最初言ってましたが、実は幼馴染の夜野虎牙に好意を寄せていており、夜野の初恋であるゲームキャラクターにコスプレしてアプローチしていたんですよね。
いやぁこれもぞ男の娘!って感じで可愛いです。
ただ、実は夜野も実はコスプレしたあさひに好意を寄せていて、実は両思い?だったりするんですよね。
夜野は当初は全く動じていないように見えたんですが、実は動揺していたんですね。
そんな夜野に何としてでも「可愛い」と言ってもらえるために一生懸命努力する所がまた可愛いです。
ちなみに本作のファンの多くが、この二人にはくっついて欲しい!という意見が多かったそうです。
この二人なら普通にくっついてもおかしくないですね。
(是非くっついて欲しい!
トラップヒロイン
英語圏では「男の娘」の事を「トラップ」と呼び、本作品のタイトルはまさに英語圏の「男の娘」をそのまま採用した形の作品になります。
その名の通り、「男の娘」漫画の代表作と言っても過言ではなく、ちゃんとした?「男の娘」が登場します。
作風
主人公の千路田耐志は中学時代好きだったゲームのキャラクターが、実は男の娘だったということがあり、クラスメートからゲイだのホモだのからかわれたトラウマがある少年になります。
そんな千路田が地元から離れた高校に通うことになり、入学初日に美少女と出会い一目惚れするのですが、これが本作ヒロインである小日向真という男の娘だったという物語になります。
中学時代のトラウマもあり、小日向には辛辣に当たるのですが、小日向の可愛らしさに「実は女の子なのでは?」とモヤモヤとしながら、小日向に振り回される感じの作風になっています。
男の娘漫画にありがちなホンワカふわふわとか、明るいイメージとはちょっと異なり、シリアスな場面があったり、少しドロドロした展開が特徴になっています。
心情の変化を感じ取れる
主人公の千路田は入学式に小日向に一目惚れするものの、すぐに「男」だということを知り、中学時代のトラウマから小日向に対して辛辣な言葉を掛けます。
最初は小日向もそんな態度の千路田に対してイライラするものの、実は千路田は可愛い見た目の小日向にたじたじな様子を見て、小悪魔っぽい言動で千路田を翻弄していきます。
そうしているうちに徐々に千路田も自分の気持に正直になっていくと言った、いわゆる一般的なラブコメと同じようなに進んでいきます。
こうした主人公の心情の変化が刻々と変化していく描写がすごく面白いです。
リアルティのある雰囲気
あまりの小日向の可愛さに実は本当は女の子なのでは…?と言う疑問を千路田は抱くようになります。
そこで本当に男なのかどうか確認しようとしたりします。
その後、急接近するようになり、千路田はついに小日向への気持ちを認め、告白を行います。
小日向は一旦返事は保留にします。
そして、数日後に返事をしようとします。
その時に敢えて自分が「男」であることを証明させます。
そこで千路田が気付いたことは「女の子が好きで、女の小日向が好き」だという事実。
これは実際に男の娘との恋愛がリアルであれば、絶対に直面する問題ですよね。
女の子の見た目をしている事で女として好きなのか、男であっても好きだと言えるのか…?
その後千路田が取る行動は続きを是非見て欲しいところですね。
恋する(おとめ)の作り方
本作は2019年末に筆者である万丈梓氏が、Twitterに『幼馴染(♂)を女の子にしてしまった話』という創作漫画をアップしたら、人気を博し、2020年2月より改題してPixivコミックで連載されることになった作品になります。
単行本の累計発行部数は、2021年10月時点で15万部を突破しており、2020年開催のWEBマンガ総選挙にもノミネートされ、7位に入賞しました。
もうここ最近の男の娘漫画の中で、覇権を取っているんじゃないかと思うぐらい最高峰に面白いです。
作風
めちゃくちゃモテる容姿を持つが、コスメが大好きという秘密を抱えている御堂賢士郎が、陰キャの日浦美果にメイクを施したら、とんでもなく美少女になってしまった物語になります。
御堂は美果の可愛さにドキドキさせられ、そして実はこの御堂に密かに想いを寄せていた美果もドキドキさせられているという、なんともキュンキュンが耐えない作品ですね。
美果がとにかくかわいい!
まず多くのファン層が口を揃えて言うであろう感想が、美果がとにかく可愛いところです。
性格も男の時は陰キャなのですが、女の子の風貌になると途端に可愛いです。
そして御堂をからかうところもまぁ小悪魔感があってかわいいことかわいいこと。
でも陰キャの性格が直ったわけではないので、やっぱり事あるごとに陰キャの片鱗が見え隠れする所が良いんですよね。
実は両思い
御堂は美果にメイクを施した際に完全に一目惚れします。
美果の一挙手一投足に、胸をドキドキさせられながら慌てふためきます。
でも実は美果は元々御堂の事が好きだった事実が、後から分かるんですよね。
なので御堂の仕草や急接近する際は、美果もドキドキさせられているという、これまた胸熱な展開なのですよ。
もう完全に美果は乙女ですよね…
美果が御堂にアプローチ
美果が女装することで御堂に見てもらえるを知り、学校生活でも女性の姿で通うようになります。
コスメが趣味なことを周りに隠している御堂のため、慣れない女子グループの中に入って、コスメ情報を御堂に流したり、御堂のために朝ごはんを作ってあげたり、とても陰キャとは思えないほどの献身っぷりなところが可愛いです。
しかし御堂も良いところはあって、美果が水着ばかりは自身の性別に誤魔化しが効かないと絶望している最中、御堂が美果のために似合う水着を選んであげるところも良いですよね。
男の娘との恋愛障壁
男の娘との恋愛でどうしても壁になってくるのが、同性同士の問題です。
御堂と美果は幼馴染同士で、ずっと男友達として過ごした仲になります。
だからこそ相手に告白してしまうことで今の関係が壊れてしまうことに美果は恐怖を覚えます。
御堂も美果に対して、恋心を抱いてはいけないと心にセーブを掛けます。
でもお互い惹かれ合って行く姿に読者はドキドキさせられるんですよね。
BLとラブコメの中間地点
おそらく本作品はカテゴリとしては「BL」なのかなと思っています。
男同士で仲良くやっていた時代から、相手のことを好きだったりする描写がありますしね。
要所要所では美果が男と感じさせるような体のラインの描き方をしており、男性作者が描く男の娘とのラブコメとはちょっと違う雰囲気になっています。
作者の性別は判明しておりませんが、コスメに関する知見が非常に深く、仮に男性作者であれば相当調べ尽くしたのか、性格的に女性よりの考え方に近い方じゃないかと思います。
少し話が逸れましたが、コメディ要素が近いため、あまりBL感は出ておらず、ラブコメとしても楽しめる作品となっています。
そのためファン層は男性も女性もどちらもいるように感じています。
如何でしたでしょうか?
今回珍しく苦手な作品紹介をしてみました。
SNSや検索エンジンなどで調べてみれば、もっと上手にレビューしているサイトがあると思いますので、気になった方はぜひ調べてみてくださいね。
皆様の好きな男の娘漫画は何がありますか?
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ご清覧ありがとうございました。